トヨタ新型セダン「bZ7」公開! 全長5m級「ラージモデル」25年に発売か トヨタ「中国市場に寄り添った車種展開を提供」と決意示す! 中国・広州ショーで披露

広州モーターショー2024にて、トヨタは中国向けの新たなBEV「bZ7コンセプト」を発表しました。

トヨタ、中国向けBEV「bZ7コンセプト」を公開!  広州モーターショー2024

 2024年11月15日に開幕した広州モーターショー2024にて、トヨタは中国向けの新たなBEV「bZ7コンセプト」を発表しました。
 
 いったいどのようなクルマなのでしょうか。

新たなセダンとなる中国向けBEV「bZ7コンセプト」を世界初公開!(現地撮影:加藤博人)
新たなセダンとなる中国向けBEV「bZ7コンセプト」を世界初公開!(現地撮影:加藤博人)

トヨタの純電動サブブランド「bZシリーズ」は現在、市販モデルとしてグローバル向けSUV「bZ4X」。

 そして中国専売車種「bZ3」「bZ3X」「bZ3C」の4モデルを擁しています。

 bZ4Xに次ぐbZシリーズ第2弾となるbZ3は、2020年に立ち上げた中国の自動車メーカー「BYD」との合弁会社「BYD TOYOTA EV TECHNOLOGY(BTET)」の初となる共同プロジェクトです。

 実際の製造と販売は第一汽車との合弁会社「一汽トヨタ」が担当しています。

 バッテリーはBYDが製造するリン酸鉄リチウムイオン電池を採用、それ以外の制御面や車体、パッケージングなどはトヨタが設計を担当した形となります。

 トヨタのbZシリーズはその後、2022年11月のロサンゼルスオートショー2022で発表された「bZ Compact SUV Concept」。

 2023年4月の上海モーターショー2023で発表された「bZ Sport Crossover Concept」「bZ FlexSpace Concept」。

 2023年11月の広州モーターショー2023で発表された「bZ FlexCabin Concept」などのコンセプトモデルをお披露目しました。

 2024年4月には「bZ Sport Crossover Concept」「bZ FlexSpace Concept」がそれぞれ「bZ3C」「bZ3X」として発表され、2025年の発売を予定しています。

 そんな中、トヨタは2024年11月15日に開幕した広州モーターショー2024にて、bZシリーズの新たなモデルとなる「bZ7コンセプト」を発表しました。

 bZ7はbZ3CとbZ3Xに次ぐ中国専売BEVとなり、製造と販売は広州汽車との合弁会社「広汽トヨタ」が担当します。

 2023年に発表された「bZ FlexCabin Concept」の市販化に際し、新たな名前が今回お披露目された形となります。

 ボディサイズなどの詳細は明かされていないものの、「5・3・2」と呼ばれる「全長5メートル、ホイールベース3メートル、全幅2メートル」のプロポーションを採用しています。

 実物を見た印象ではカムリやクラウンクロスオーバーと同等のサイズ感という印象ですが、フェンダーやサイドのプレスラインを隆起的に処理することで、より上級の車種に見せています。

 bZ FlexCabin Conceptでもアピールしていた通り、bZ7はセダンでありながら広々としたキャビンを特徴としています。

 運転席に座るドライバーズカーとしても、後席にゆったりと座るショーファーカーとしても、そのどちらでも快適なクルマになることを念頭に置いたといいます。

 また、トヨタはbZシリーズにおいて車格を表す数字を車名に与えています。

 今回のbZ7は車格的に言えば「5」相当ですが、bZシリーズにおけるセダンの新たな基幹とすべく、数字の「7」を付与したとのこと。

 広州モーターショー2024にて広汽トヨタの梶川真哉副社長は、「広汽トヨタが2024年9月に設立20周年を迎えたこと」に触れ、これまでにオーナーとなった900万人のカスタマーへの謝意を伝えました。

 そして「今後も中国現地での研究開発を推し進めることで、電動車への需要が高まる中国市場に寄り添った車種展開を提供する」という決意を新たにしました。

 広汽トヨタではすでにbZ4Xを販売中で、それに加わる形で2025年3月にはbZ3Xの発売も予定しています。

 さらに、今回お披露目されたbZ7コンセプトも市販モデルが1年以内に投入予定とされており、2025年の広州モーターショーでの正式発表が期待されます。

 今回発表されたbZ7コンセプトも、トヨタが2026年までに発売を予定する10車種のBEVのひとつとなります。

 EVの急進的な需要増によって外資系メーカーは販売台数を落としつつありますが、長年つちかってきた経験と信頼を武器に、トヨタが中国市場でどのように生き残りをかけるかに注目が集まります。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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