全てを刷新し大幅な進化と遂げた新型「N-BOX」

クルマを使う人の立場に立ち魅力的な一台に仕上がった

現在販売されている2代目は2017年にフルモデルチェンジを経たモデルで、内外装のデザインや使い勝手に関しては、先代N-BOXのコンセプトを引き継ぎながら、大変多くの支持を集めてきた中で、シンプルでありながら乗る人のライフスタイルを豊かにする洗練と上質感が初代に勝るとも劣らない仕上がりになりました。

ホンダ 新型N-BOX エクステリアデザインスケッチ

 例えばスライドシート一つみても、スライド量もさることながら、後部座席から簡単に前席の位置を調整できるように、前席シートバックに大きなレバーが設けられ、お年寄りから小さなお子様まで簡単で安全に操作することができるつくりとなりました。

 車内でモバイル電子機器の充電をする機会が多い昨今、充電専用の2.5A出力2口を含む3口のUSBポートがダッシュボードに設けられ、カップホルダーとしても使用可能な小物入れや、性能や質感の高さのみならず、毎日使うクルマだからこその行き届いた装備の数々は、ユーザー目線に立ち機能的にも十分以上の魅力が詰まった一台です。

N-BOX G・L Honda SENSING インテリア

 実際軽乗用車ユーザーばかりではなく、登録車(普通の乗用車)からの乗り換えもかなり多く、大変好調なセールスをモデル末期まで常に記録するなど好評な日本車の一台となりました。

 もう一つのN-BOXとして先進かつ上質で高品位なデザインとしたカスタムも合わせてデビューしました。内外装の好みも幅広いニーズや好みに応えられるカタログラインナップが構成されていると言えます。

 軽自動車はもはや妥協の選択肢でも、単なる優遇税制の特例カテゴリーでもなく、むしろ「限られたスペースで完成したクルマ」であり「アドヴァンテージとしてのコンパクト」なのだと感じさせる、強い説得力を感じさせる一台、それがN-BOXではないでしょうか。

【了】

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Writer: 中込健太郎(自動車ライター)

大手自動車買取販売会社で中古車流通の実務、集客、ウェブコンテンツ制作など歴任。クルマそのものについての紹介、執筆に加え、「クルマでどこへ行くか、クルマで何をするか」という、人との関わりについての考察も多数。温泉ソムリエとして、クルマだからこそ気軽に行ける温泉探しにも余念がない。モットーは「クルマはそれ自体が人と人をつなぐメディア」。

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