レベル5の自動運転が早くも実現可能? AImotive社が発表
ハンガリーに本社を置くAImotiveは、レベル5の自動運転を可能にするFPGAプロトタイプ・プラットフォームを発表し日本での展開について会見を行いました。
国内メーカーともすでに開発がスタートしてる?
AImotive(本社:ハンガリー、CEO:Laszio Kishonti)は、レベル5の自動運転を可能とする自律車両用のFPGAプロトタイプ・プラットフォームを発表しました。このプラットフォームは、AImotiveの「aiDribv」ソフトウェアを使用した「aiWare」のハードウェアアクセラレーション能力実証用に設計されたもので、GPU以外のハードウェアを使用した自律車両技術に関する日本での発表は初めてとなります。
「aiWare」は、複数台のセンサーやHDカメラ、レーダーなどの高解像度データを処理することにより拡張性を最適化し、GPUと比較して、10-20%の電力で同等のパフォーマンスを実現します。言い換えると、同等の消費電力で3-5倍のパフォーマンスを発揮するそうです。
AImotiveは、日本で初めてFPGAプロトタイプ・プラットフォームを搭載した自律運転用のデモ車両を公開しました。今回デモカーをビジネスパートナーである菱洋エレクトロが作り、部品、車両、作り込みやテクニカルサポートなどを提供しました。
ビジネスパートナー菱洋エレクトロの方に話を聞いてみました。
—————ソフトとハードの違いは?
ソフトのみだとデータの処理が遅くなるのが問題です。高速道路走行中の場合リアルタイムの処理はハードの方が非常に強い。それをソフトで行なった場合は、やはり処理速度が落ちるところが問題点として出てきています。
—————GPUとはなんですか?
計算のために生まれた頭脳で、沢山の演算機能をもった計算機です。演算が多くなると当然熱を持ち演算速度も遅くなります。
—————FPGAとGPUどちらがコストを抑えられますか?
基本的にはFPGAの方が安いと言われています。GPUはキットで売っているので非常にコスト高。FPGAはデバイスで販売でき小型化もできるので安価です。
—————処理速度が遅くなるということは?
ソフトでもゴリゴリとやる場合でもGPUというベースを使っている場合もありますし、消費電力もかかる。それをFPGAのように全てハード化することである程度消費電力を抑えることができます。
—————日本メーカーとも開発は行なっているのですか?
実際に具体的な話も出てきています。
—————レベル5の自動運転は難しいのでは
テクノロジーでは出来ても実際に公道を走った場合には、各国ごとの法的な整備等がありますので今すぐにはなかなかレベル5の自動運転を導入する事は難しいとは思います。
各国ごとの法整備が行われれば、近い将来レベル5の自律運転も可能な世の中が訪れるかもしれません。
【了】