ホンダ新型「スゴイ軽バン」発表! 最大「100万円以上」オトクに買える!? 超静音モデルの「N-VAN e:」に試乗して分かった“エンジン超え”の走りとは?
気になる走りと乗り心地は?
長い前置きになった。試乗と行きましょう。
試乗車として用意されたN-VAN e:は、私が購入したのと同じ「L4」だ。
クルマ好きにとってN-VAN e:の大きな魅力は、最高出力がターボ車と同じ64馬力あること。
私のN-VAN e:は、引退後のベースにする東京都の八丈島に持って行くのだけれど、火山で出来た島とありアップダウンが厳しい。
なかには100mくらいの標高差ある区間などもある。
現在、乗っているエンジン車の軽バンは50馬力を下回るため、伝達効率の良いマニュアルミッション車でも50km/hをキープするのはアクセル全開に近い。
N-VAN e:を八丈島で走らせていないけれど、今回の試乗では、同じような登り坂を軽々と走ってしまった。
その走りは、アクセルを踏んでからパワーが出るまでのタイムラグがある軽ターボよりパワフルなほど。
また、荷物を積んだ時の余裕だって大きい。
エンジン車の軽バンは大人4人で乗ると明らかに加速や登坂性能が悪化する。
前出の八丈島の長い登り坂は、ギアを1つ下げなければならないほど。
それが、低い速度域から太いトルクを出す電気自動車だと全く苦にならない。
参考までに書いておくと、N-VAN e:の最大積載能力は300kg。
これだけ積めるとなると、誰だって「N-VAN e:最高!」と思うことだろう。
このように魅力的なN-VAN e:ながら、難点は空荷での乗り心地。タイヤが硬すぎるんだと思う。
今回も3人乗車と1名乗車で走ってみたが、乗り心地は全く違った(3人乗車のほうがいい)。
いつも乗っているダイハツ「ハイゼットバン」だと空荷でも乗り心地は悪くならない。
このあたり、ダイハツの方が上手なセットアップを見つけているように思う。
私はN-VAN e:の乗り心地だと辛抱出来ないため、ダンパーを変えるかタイヤを変えるかして改良したい。
とはいえ満足度は相当高い。何より軽バンと思えないほど静かでパワフル。
販売台数が増えれば生産コストだって低くなっていく。
5年もすれば補助金に頼らず、エンジン車の軽バンと同じくらいの車両価格になっていくんじゃなかろうか。
N-VAN e:の満充電航続距離は普通に走って200kmくらい。冬場にヒーターを使っても160kmは走る。
軽バンの用途として考えたら必要にして十分なスペックだと思う。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
乗り心地に関しての記事ですが、タイヤの銘柄や試乗時の空気圧についてもご記載頂けないでしょうか。
特に空気圧については、乗り心地に大きく影響する項目だと思うので、参考にしたいです。
推しのサクラは大失速しました。
そうこうしているうちに合成燃料が主流になるのではないでしょうか。変な言い方になりますが、電池が電池である限りその特性上全てをBEVにするのは不可能です。用途に合わせた使い分けになると思います。