クルマのガラスに「ギラギラ加工」は車検OK? 街中で見る「オーロラフィルム」とは? 種類多いカーフィルムのメリット・デメリットは?
最近、紫外線カットや暑さ対策、ドレスアップなどのため、クルマの窓に「着色フィルム(カーフィルム/オーロラフィルムなど)」を施工する人が増えています。このカーフィルムには一体どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
カーフィルムを施工する際の条件とは?
ユーザーの中には、クルマの窓ガラスにカーフィルムを施工している人がいます。
では、このカーフィルムには一体どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
一口にカーフィルムと言ってもその種類はさまざまで、黒色の「スモークフィルム」や、色の付いていない「透明フィルム」。
見る角度によって色味がオーロラのように変化する「オーロラフィルム」などの製品がよく知られています。
このようなカーフィルムを窓ガラスに施工するメリットとして、紫外線や赤外線をカットできるという点が挙げられます。
製品によっては紫外線を100%カットしたり、赤外線の波長を広く遮断したりするものもあり、日焼け防止や日差しのジリジリ感を軽減することができます。
またスモークフィルムは紫外線カットや遮熱効果に加え、車内を外から見えにくくすることによりプライバシーの保護も期待できます。
そしてオーロラフィルムについても同様に紫外線カット・遮熱効果があるほか、そのキラキラした見た目から多くのユーザーがクルマのドレスアップとして利用しています。
SNS上においては、実際にカーフィルムを施工しているユーザーから「赤外線カット率の高いものを選べば、ジリジリ感を大幅に低減できてオススメ」「暑い日でもクルマのエアコンがすぐ効くようになった」などの声が寄せられています。
その一方で、カーフィルムの施工には一定の制限もあります。
実は法令によりクルマの前面ガラスと運転席・助手席ガラスの3面は、窓ガラスの可視光線透過率(光を通す割合)を70%以上にすることが義務付けられており、カーフィルムを施工することによって可視光線透過率が70%未満になってしまう場合は施工ができません。
さらに色の付いたカーフィルム(着色フィルム)を施工していると、可視光線透過率の条件を満たしていても車検時にディーラーから入庫を拒否されてしまうケースがあります。
一部のディーラーでは前面ガラスと運転席・助手席ガラスの3面に着色フィルムを施工した車両について、「経年劣化などによって当初の性能を維持できないことが想定される」、「保安基準に適合していることを前提とした車両としての入庫受付ができない」として入庫を断ることを表明しています。
クルマの窓ガラスにカーフィルムを施工する際は、上記の点に留意しておく必要があるといえるでしょう。
なお、愛知県日進市でカーフィルムの施工やカーコーティングなどを手がける株式会社ウエラ名古屋の担当者は、カーフィルムの施工状況について次のように話しています。
「弊社におけるカーフィルムの施工割合は、後部ガラスに取り付けるスモークフィルムが6割、透明フィルムが3割、オーロラフィルムが1割程度という状況です。
透明フィルムは国産車の紫外線カット機能をより強化する場合や、紫外線カット機能の付いていない輸入車などに施工することがあります。
またヴィンテージカーのユーザーが、クルマの雰囲気を変えずに窓ガラスの遮熱効果を高めたり内装を保護したりする際に透明フィルムを全面施工する事例もあります。
加えて、オーロラフィルムは窓ガラスに色味を入れたい、ドレスアップをしたいという方が多く利用しています」
また担当者は、着色フィルムを施工したクルマがディーラーに入庫を拒否される件に関して次のように話しています。
「入庫拒否の影響により、弊社に着色フィルムを剥がして欲しいという依頼が以前から続いています。
ただしディーラーに入庫を拒否された場合であっても、車検を請け負ってくれる民間の整備工場があるほか、ユーザー自身が陸運局にクルマを持ち込んで検査を受けるユーザー車検をおこなうことは可能です」
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クルマの窓に取り付けるカーフィルムは紫外線や赤外線カットなどさまざまな効果がある一方、着色フィルムが施工された車両はディーラーへの入庫を拒否されるケースがあります。
そのため、カーフィルムの施工に際しては事前に施工業者や担当の自動車整備業者などに相談した上で検討することが大切です。
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