トヨタ「センチュリー」に“激レア”「左ハンドル仕様」存在!? 「日本専売」なのになぜ作った? 現存少ない「希少モデル」細かな違いも
日本を代表する最高級乗用車「センチュリー」。基本的に日本専売車となっていますが、実は「左ハンドル仕様」が存在しています。一体なぜなのでしょうか。
「センチュリー 左ハンドル仕様」 なぜ存在?
1967年に誕生した「センチュリー」は、トヨタブランドの1車種というよりは、トヨタ・コーポレートを背負う役割を担っています。
多くの人は「後席に座る人を優先するクルマ」と言うイメージがあると思いますが、実際は「後席6:前席4」の割合だと言います。
このセンチュリーに強い想いを持っていたのがトヨタ名誉会長・豊田章一郎氏でした。実際に初代の開発に携わっており、関東自動車での生産立ち上げの時には泊まり込みで行なっていたそうです。
2代目の開発の際には「ドアの開閉音もっとしっかりならないか、欧州車のほうがいいぞ」、「ふわふわで乗り心地はいいが、もっとカチッとならないか」、「伊勢湾岸で横風に煽られるとふらつく、なんとかならないか」など、実際に後席に乗って気が付いた事を開発陣に直接フィードバックしたことも。
3代目は直接関わっていないようですが、ご子息である豊田章男氏を通訳にしてその想いがシッカリと伝えられたそうです。
そして、章一郎氏が最も心配していたのは、「環境対応ができずにセンチュリーが無くなってしまう」でしたが、開発陣はハイブリッド搭載を決断。それを誰よりも喜んでいたそうです。
ちなみにセンチュリーは基本的には「日本専用車」ですが、実は「左ハンドル仕様」も存在します。
これは章一郎氏の「世界のショーファーカーにしたい」と言う強い想いを形にしたもので、約100台を生産。
その多くは大使館や総領事館、政府代表部など在外交官や、各国のトヨタパートナーだったと言いますが、ディーラーの要望からベネルクス三国(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)でも発売されたそうです。
その中の1台が、ドイツトヨタの敷地内にある博物館「トヨタコレクション」で動態保存されています。
この個体は過去にTME(トヨタモーターヨーロッパ)が所有していた左ハンドル1号車で、当時駐在していた役員の送迎車として活躍していました。
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