トヨタが「超スゴいAE86」を初公開! 伝説の「パンダトレノ」に“最強”「テンロクNA」を搭載! 画期的すぎる「最新ユニット」とはどんなものなのか
画期的な「テンロクNA」 実際に市販化はされるのか?
さて、このAE86 G16E Conceptに搭載されたG16E型のNAエンジンは、はたして市販化されるのでしょうか。その可能性は、「エンジン単体として」なら非常に高いと予想されます。
まずは、開発コストの回収がしやすくなる点が挙げられます。
G16E-GTSというエンジン自体、現在は搭載車両が限られています。GRヤリスに加え「GRカローラ」、そして最近追加されたレクサス「LBX MORIZO RR」の3車種にしか搭載されていません。
この車種数が増えれば、エンジン開発に使われた莫大なコストは、回収できるようになります。
搭載される車両がどのようなクルマになるのかは予想できませんが、コンパクトなG16E型エンジンなら、今後出てくるスポーツカーやスポーツグレードに使われてもおかしくないでしょう。
登場の噂がいまだ絶えないコンパクトFRスポーツ「S-FR」や、昨年のジャパンモビリティショーで披露され、排気量拡大によって登録車化が予想されるダイハツ「コペン」。
さらに、業務提携先も含めれば、マツダ「ロードスター」次期型などに積まれる可能性も否定できません。
トヨタのエンジン型式の命名規則に倣えば、市販化の際には「G16E-GHS」のような型式になるのでしょうか。デチューンしてハイブリッドシステムと組み合わせられ「G16E-FXS」という道も考えられます。
いずれにせよ、NA化したG16E型エンジンには明るい未来が待っているように思えるのです。
そして、今回のAE86 G16E Conceptが、現代に残るAE86を後世へ残すためのひとつの答えとなっている点も見逃せません。
過去には、BEVへ換装したAE86と、水素エンジンへと換装したAE86が発表されていますが、正直今回のAE86 G16E Conceptが一番現実的です。
NA化する必要はあるものの既存のエンジンを使うわけですから、イチからBEVや水素エンジンを作り上げることとは話が違いすぎます。
TGRでは、AE86のパーツも復刻販売を開始していますが、4A-Gからのスワッププログラムとして用意されてもおかしくないのではと考えてしまいます。
このように、AE86 G16E Conceptはこの先の可能性が広がっていくキッカケとなる、ターニングポイントともいえるコンセプトカーです。
ICE(内燃機関)の可能性はまだまだ残っていると、考えさせてくれる貴重な存在だといえるでしょう。エンジン単体だけでも、市販化されることを楽しみに待ちましょう。
G16EがNA化されて出力がどれくらいなのか気になる
あと、トランスミッションは?