まさかの自動車メーカーが倒産!? 「買った人はどうすれば…」 奇抜デザインで注目も…工場停止からの破産へ 「HiPhi」に対するユーザーの反応は
現地中国ではどんな反応が? 惜しむ声も…
ハイファイがまだ健在だった頃、同社の送り出すモデルは「新しいモノ」好きの中国人から大きな注目を浴びました。
そのどれもが今までのメーカーでは見ないようなデザインを持っていて、なおかつBEV特有の瞬発的な加速力も合わせた唯一無二の存在として海外でもセンセーショナルに取り上げられていたのです。
ですが、多くの新興ブランドが立ち上がっては淘汰されてきた中国市場でハイファイの経営が堅実かを疑問視する声は少なくなく、実際に筆者も「もって数年だろう」と見ていました。
破産申請後も中国のSNSでは惜しむ声が見受けられます。
「デザインが好きだった」「こんなルックスのBEVはほかにない」というように、見た目の面白さを評価する人は今でも多いです。
それだけハイファイに寄せられていた期待が大きかったものだと察せますが、一方でクルマを量産し、実際にお客さんに対してそれを売るのであればデザインだけでは不十分です。
いくら見た目をよく繕ったとしても、しっかりと最後のユーザーまでサポートする姿勢を構築しなければ、自動車メーカーとしての責任を果たせているとは言えないでしょう。

また、中国のSNSに投稿されたハイファイ破産に関するコメント欄では、「次のハイファイはどこになるか」という予想で盛り上がっている様子も見られます。
東南アジア市場を中心に販売を拡大する「NETA」や、広州汽車傘下の電動ブランド「HYCAN」を挙げる声は多く、実際にそれらのここ数年の展開を見てきた筆者も同様の感想を抱いています。
中国では雨後の筍のように新興ブランドが誕生してきており、現在は熾烈な価格競争に勝てない存在が自然淘汰されるフェーズに入っています。
この様子を繰り返し見てきた中国の消費者の間で「やはり昔からある伝統的メーカーが信頼できる」との認識も広まりつつあり、以前ほど新興ブランドが注目されなくなっている印象も受けます。
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今回倒産したハイファイのモデル自体は悪くありませんでしたが、品質やシステムなどが価格に見合っていないことが、中国をはじめとすつ市場で受け入れられなかったことが衰退の一因と言えます。
前述の通り、今後、工場停止の6か月に新たな出資者の募集を含む、会社再生の手続きを行っていくようです。
一方でハイファイのモデルを購入したユーザーや従業員に対する責任はしっかりとまっとうすべきでしょう。
Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト
下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。





































