シートベルトが凶器になる? 警察やJAFは「身長140cm」推奨も… 「身長150cmまでジュニアシート」使用を強く勧めたい理由
自動車メーカーは、身長150cmまでジュニアシートの使用をマストに
このような事故が起こるたびに話題になるのは、「シートベルトはどれくらいの体格で安全に使えるのか?」ということですが、こちらに関しては警察庁やJAFは身長140cm、自動車メーカーや国交省は身長150cmとしています。
中には、2ドアクーペや軽自動車(セダンタイプ)の後部座席など室内高が低いクルマにおいては、身長140cm程度の子どもでも標準のシートベルトを問題なく使用できることもあります。
世間一般的には「140cm」が主流のようですが、実は140cmでの使用は完璧とは言えません。
なぜなら、世界の自動車メーカーは衝突安全性のテストをする際、身長150cm前後の成人ダミー(AF05型)を使って安全を確認しているからです。
言い換えれば、身長140cmのダミーでは検証が行われていないことになります。
子どものダミーでは最大身長138cmで検証が行われていますが、これはあくまでも「ジュニアシートに座らせた状態」で行う検証なので、「身長138cm+車両シートベルトだけ」で安全性が確認されているわけではありません。
自動車メーカーや国交省では身長150cmまではジュニアシートを使用することを強く推奨しています。
各メーカーのジュニアシートも2016年の時点で身長150cmまで使えるジュニアシートを純正オプションで用意しています。
なお実際に140cmの子どもを後席に座らせてシートベルトをつけると多くの場合、肩ベルトが首にかかってしまいます。
助手席ではシートベルトやシートの高さを調整する機能が付いているクルマもあるので、後席よりは低身長に合わせやすいのですが、後席ではベルトやシートの高さを調整する機能が付いたクルマはごくわずかです。
身長150cmに達するまではジュニアシートを使って子どもを確実に守ってあげる必要があります。
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今から購入するのであれば、ISO-FIX対応でヘッドレストや背もたれのついたハイバックタイプを強くお勧めします。
身長でいえば100cm-150cmまでに対応しており、小学生の間はずっと安全に使える仕様となっています。
日本では2000年4月にチャイルドシートの法制化が始まり、6歳未満の子どもを自動車に乗せる場合には国土交通省が認証した国連基準【UN/ECE】を満たしたチャイルドシート(2023年9月1日以降の新規モデルは【UN/ECE】 R129/03に一本化)を使うことが義務付けられています。
法制化から24年以上経過していますがこれまで改訂されたことはありません。
「5歳まで」という規定で身長基準もないのは、世界的にみてもかなり稀な状況です。
ドイツをはじめ欧州の多くの国は現在、ジュニアシートは身長150cm、12歳までの使用を義務付けており、アメリカのほとんどの州では身長145cmまでの使用を義務付けています。
日本以外は、年齢基準や身長基準を引き上げるなどして可能な限り多くの子どもを自動車事故から守ろうという強い姿勢がわかります。
警察やJAFがなぜリスクの高い140cmを推奨しているのか不明ですが、より多くの子どもの命をより確実に守るためには身長150cmまではジュニアシートを使うべきだと筆者は考えます。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
何故腹部が圧迫されたか解らない。3点式ベルトは肩口から引っ張り出し、腰部のフックに差し込みますが、ELR(緊急ロック式ベルト巻取装置)付シートベルトだと先に肩部がロック状態になり前に行けなくなります。自分の経験からその時腹部には強い圧力はなかった。今回そのELRがどの状態でロックが掛かったのか?乗員が前のめり状態になったとして先に肩部ではないのか?巻き取りに問題はないのか?
そもそもそれにより死亡件数が減るという因果関係が不明
しかも日本の死亡事故件数はそこに出した国々より圧倒的に少ないですよw
なんで日本より危険な国の真似をする必要があるんですか?
海外が好きなのは分かるが現実を見ましょう