トヨタの「認証不正」は何が問題? 国交省とバトル…は嘘? 認証経験者が語る「自動車産業のイマ」
人がやる以上は「ミス」は無くせない… ではどうするのか?
その一方で、認証業務は人がやる以上ミスはゼロにはならないと言う事実もあります。
加えて、ミスをしてしまった時にそれを修正するための術は現時点ではなく、どんな理由であっても「不正」で片づけられてしまうのは大きな問題だと思っています。
ちなみに同業の池田直渡氏は「認証不正の発生率は、自動車工場の平均不良率と同等」だと語っていますが、それを踏まえると、「このような問題はまた起きる可能性はある」と言う事です。
その度に大騒ぎして工場のラインを止め、多くのお客様に迷惑をかけてしまうような事はできれば避けたい。
ここに関しては、自動車工業会と国交省がタッグを組んで、早急に取り組む必要があるでしょう。
巷では「国交省はトヨタの開き直った対応にお怒りモード」と言った、センセーショナルな報道をしているメディアもありますが、実際はそんな事はありません。
ちなみ、トヨタだけに是正命令が出たのは、見せしめでも抱腹でもなく、上記のファクトのように「様々な面において他のメーカーに比べて認識に対する脇が甘かったため」と実に単純明快な理由なのです。
それよりも、筆者は騒ぎ立ててPVを稼ごうとする報道こそが、今回の問題をよりこじらせてしまった1番の原因だと思っています。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
良い記事なのかもしれませんが誤字が残念。
「抱腹」?
笑い事ではありませんよ。
国交省が「意図的」という旨で表記しているものを「ヒューマンエラー」と書くわけですから、そこに対してどういうことなのか知りたかったです