なぜ車両盗難増えた? 東京の一部地域が狙われやすい? 被害多い千葉と関係はあるのか

2023年にもっとも自動車盗の件数が多かったのは千葉県(746件)で2位愛知県(698件)、3位埼玉県(683件)、4位茨城県(615件)と続いています。こうした中で最近は窃盗犯が避けると言われる東京東部の足立区、江戸川区で増えていると言いますがその理由は何なのでしょうか。

窃盗犯が避ける東京での盗難なのに足立区、江戸川区では増えている理由

 SNSなどでは毎日のように自動車盗の被害が投稿されています。

 セキュリティグッズを使用していても被害にあるようです。一方で首都圏ではどのエリアが注意するべき場所なのでしょうか。

盗難対策としてハンドルロックが推奨されるが、それだけで安心してはいけない
盗難対策としてハンドルロックが推奨されるが、それだけで安心してはいけない

 2023年にもっとも自動車盗の件数が多かったのは千葉県(746件)で2位愛知県(698件)、3位埼玉県(683件)、4位茨城県(615件)と続いています。

 ちなみに茨城はかつて盗難ワースト1位が続いていた時期もありましたが、茨城県警がかなり気合を入れて自動車盗の検挙に取り組んだ結果、盗難件数も減り、検挙率も2022年24%→2023年39.3%と大幅にあがりました。

 盗難車発見につながる情報提供に対して最大3万円の報奨金を出すことも検挙率アップに貢献しているかもしれません。

 2位の愛知も2022年884件→2023年698件と大幅に減少している一方で、急増しているのが千葉や埼玉です。

 自動車盗の基本パターンはクルマを盗む→解体ヤードに運んで解体、または丸車の状態で換金→部品をコンテナに詰める→港へ運ぶ→コンテナ船に載せて違法に輸出となります。

 このパターンから考えると、千葉や埼玉で多い理由は以下が考えられます。

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 ・平地が多く、解体ヤードを作りやすい。
 ・千葉には全国の約1/4のヤードが存在しており盗難車の移動から解体が素早く行える。
 ・解体から輸出までの流通経路が確立されている。
 ・盗難車をコンテナで輸出する港が近いなどの地理的条件が整っている。
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 そしてもう一つ、あまり知られていない理由もあります。

 筆者が先日、警察関係者に聞いた話によると千葉や埼玉は自動車盗に対する警察の捜査が追い付いていない実情があり、その背景には窃盗犯の外国人率が高いことや捜査のための予算や人員が限られていることがあるそうです。

 検挙率が莫大に高い東京は警視庁の中に自動車盗難に対する特別なプロジェクトチームがあり、警視庁ゆえの豊富な予算と人員配置が可能となることも犯人逮捕に至りやすい理由と考えられます。

 警視庁(東京都)の検挙率は2022年89.9%、2023年58.4%と千葉の25.5%(2023年)や埼玉の21.4%(同)に比べると約3、4倍というすさまじい高さです。

「東京での自動車盗難は難しい。窃盗してもほぼ捕まってしまう。」、「東京は高級車も多いが日本で一番自動車を盗みにくい場所」として窃盗グループの間では認知されているのです。

 前述の警察関係者いわく「交差点の防犯カメラやNシステムの数なども圧倒的に警視庁管内は多いのです。捜査体制が整っているといえるでしょう。検挙率の圧倒的な高さが物語っています。それゆえに自動車盗が東京での窃盗を避ける傾向が強いのです」と話しています。

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2件のコメント

  1. 決めつけは良くないが、恐らく外国人の居住数と関係あるでしょう

  2. 私だけが知って居る的な、内情バクロは記事としては魅力的なのだろうが、
    クローズで無いこの場で行うのは今後の動向に好ましくない重大な影響が出るのではないか。

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