小型ミニバン「シエンタ」「フリード」どっちがいい? 価格や装備がかなり違う!? 「ライバル車」ベストな選び方とは
新型「フリード」のほうが優れているところは?
“ご予算豊富コース”だとどうか。
新型フリードは、309万1000円の「エアー e:HEV EX」(ハイブリッド)がいいだろう。ホンダに聞くと初期受注では一番の売れ筋だという。
シエンタは「ハイブリッド Z」の303万6600円。これにアルミホイールのオプションを加えると、新型フリード エアー e:HEV EXとほぼ同じ金額になる。
新型フリードは、不思議なことに上級グレードほど割安になっているようだ。片やシエンタって最上級グレードを選ぶと“案外いい価格”になる。
アルミホイールを除く装備差は、ナビとETC車載器、ドライブレコーダーの3点セットくらいだと思っていい。
シエンタ Zのナビは10.5インチと大きいので、同じようなサイズのナビやETC、ドライブレコーダーをホンダ純正オプションで選ぶと30万円超コースになってしまう。
ただ、これらを社外品で揃えると20万円くらいで済む。ということで最上級グレードは3点セット分の価格差だといえる。
さて、ここからが本題です。「価格分の魅力を持っているか」という点はどんなもんだろうか。
新型フリードは明らかに優位なのは、3列目シートの絶対的なスペースとラゲッジの使い勝手。
身長183cmの私(国沢光宏)が運転席に座り、2列目シートも私に合わせた時、新型フリードならなんとか3列目シートにも乗員が座れるものの、シエンタは無理。
ただ小柄な人が半分くらい混じればシエンタでも7人座れるとは思う。
ちなみに、シエンタはガソリン車もハイブリッド車も2列シートと3列シートが選べるが、新型フリードは「エアー」が3列シートのみ(6人/7人)、SUV風の「クロスター」が2列シートと3列シートが選べます。
ラゲッジスペースは、新型フリードが左右跳ね上げ収納で、シエンタは下に格納するダイブダウン。
私の現在のマイカーであるトヨタ「ノア」は左右跳ね上げ収納、ノアの前に乗っていたホンダ「先代ステップワゴン」はダイブダウンと、両方使った経験からどちらが使い勝手が良いかとなれば、左右跳ね上げに軍配を上げておく。
収納の仕方もフリードの方がやりやすい。試乗する機会あったらぜひとも比較してみていただきたい(3列目をたたみっぱなしだと関係ないですが)。
パワーユニットだけれど、滑らかさでは巡行時を除き常時モーター駆動の新型フリードが勝る。
エンジンそのものも新型フリードの4気筒に対してシエンタは3気筒。乗り比べると停止からの走り出しや、巡行時のエンジンフィールなど案外違う。
これらの点に価格差分のバリューがあると思えば新型フリード、価格差分を感じないというならシエンタが優位でしょう。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
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