青信号“気づかない”前車に「プーッ!」 違反になることも!? なぜ「催促クラクション」はNG? 正しい「警音器」の使い方とは

信号が青になっても気づかない前車に対し、クラクションを鳴らすのは良いのでしょうか。また、違反にならないのでしょうか。

「あれっ、青だよ?」プーッ! それ「違反です」

 信号が青に変わったのに前のクルマが動き出さず、モヤモヤしてしまうことがあります。しかし、このとき「クラクション」を鳴らすのは違反になってしまうのです。
 
 では、どのようにして前のクルマに知らせたらいいのでしょうか。

青なのに動かない前車… 「クラクション催促」はNGです(画像はイメージ)
青なのに動かない前車… 「クラクション催促」はNGです(画像はイメージ)

 クラクションは「警音器」といい、鳴らさなければならないタイミングが道路交通法で定められています。

 警音器を鳴らさなければならないのは、見通しのきかない交差点や曲がり角、上り坂の頂上付近などで、「警笛鳴らせ」の標識が設置されている場所です。

 もし鳴らさなければならない場面で警音器を使わなかった場合、「警音器吹鳴義務違反」として、違反点数1点と反則金6000円(普通車の場合)が科されます。

 これ以外の場所では警音器を鳴らすことは原則禁止されていますが、例外として「危険を防止するためにやむを得ないとき」については警音器を鳴らすことが認められています。

 しかし、青信号で前のクルマが発進しないことは、一般的に「危険を防止するためにやむを得ないとき」として認められる可能性は低いでしょう。

 もし警音器を使用すべきでない場面で使用した場合、「警音器使用制限違反」として交通違反となり、違反点数はありませんが反則金3000円が科される可能性があります。

 また、不必要な場面で大音量のクラクションを鳴らすと、住宅街など場所によっては騒音となってしまうことも考えられます。

 さらに警音器を鳴らすシチュエーションによっては、威嚇や「あおり運転」と受け取られる可能性もはらんでいます。

 これをきっかけに、むしろ嫌がらせを受けてしまうリスクもあるため、安易に鳴らすのはやめたほうがいいでしょう。

 では、青信号になっても前のクルマが動き出さない時にはどのように対応すればいいのでしょうか。

 ひとつは「パッシング」が有効でしょう。

 これはライトのスイッチレバーを手前に引くことで、ヘッドライトを点灯させる方法です。

 レバーを引いている間はヘッドライトが点灯する仕組みとなっているため、レバーを短い間隔で1〜2回引くことで、ライトを点滅させます。

 ただし、昼間や先行車のドライバーがスマホを注視していると気づかれない可能性があるほか、「煽られた」と感じられてしまうかもしれません。

 さらに、警音器と同様に、こちらが伝えたい意図が正しく伝わるかはわかりません。

 もうひとつが「しばらく待つ」ことです。

 青信号になっても動き出さない理由として、スマホやカーナビを操作していることが考えられますが、この場合は数秒程度でドライバーが気づいて発進すると考えられるため、トラブル回避のために待機することもひとつの方法です。

 反対に、まったく動き出す気配がない時は、クルマの故障やドライバーの急病など、別のトラブルが発生している可能性もあるため、ハザードを点灯させて前車の運転手に確認することも必要でしょう。

※ ※ ※

 クラクションを周囲のクルマとのコミュニケーション手段として活用している人もいるかもしれませんが、原則は決められたシチュエーション以外の場面で鳴らすことは交通違反となります。

 合流を譲ってくれたクルマにお礼の意味でクラクションを鳴らす「サンキュークラクション」は習慣的にポジティブな意味で使われていますが、厳密には法令違反になってしまうのです。

 また、危険を避けるためのものであることから音量も大きく、伝えたい意図通りに伝わるとも限らないことからトラブルの要因となるリスクもあるため、クラクションを使用する時には注意が必要です。

【画像】「えっ…」 これがクラクションを「鳴らすべき状況」です 画像で見る(16枚)

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コメント

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4件のコメント

  1. ご高説をのたまうのは結構なことですが、
    記者殿自身がただ待つかパッシングでどうにかした経験はないのですか?
    また貴編集部の元警察官上がりに取締実態を確認しないのですか?
    自動車専門メディアの記者ともあろうものが法規的な話に終始し、
    一人の運転者としての目線が皆目ないのはいかがなものか?
    あと写真は冒頭6枚あれば十分で広告収入向上のためにホーン本体の写真で水増しするのはお止め頂きたい。

    不適切な内容か表現でコメントを削除したそうですが、
    本記事に限らず、日本一の自動車専門メディアたるくるまのニュースが
    ・何でもかんでも新型と呼称する[普通は全面改良・フルモデルチェンジが新型であるはずだがマイナーチェンジ・一部改良・年次改良・果ては特別仕様車まで新型と呼称する]
    ・ワールドプレミアが済んだ車種が他国で発表されるときも逐一新型と呼称する[ワールドプレミアはともかくその後の第2・3国以降の記事にあのような優良誤認を招くタイトルをつける必要があるのか]
    ・海外の現地展示まで記事にするのに肝心の現地写真が皆無
    ・読み方を意図的に変更する[どこの世界にCX-30をシーエックス サーティーと書く自動車専門メディアがいるのか?]
    ・実態に即した法規論に終始した記事を書き、現実に即していない、ドライバー目線が欠如している
    ・反響に根拠がなく何処からのソース一切不明。
    etc…
    自動車分野に対する健全さと敬意とマナーが欠如しているのはどちらでしょうか?広告収入とポータルサイトへの掲載料ありきの記事を量産してを恥ずかしくないですか?
    YAHOOあたりでエゴサーチしたらあなた方の本当の評価がわかると思いますがね。
    (22年頃から再三お問い合わせフォームからお問い合わせしていますが只の1つも帰ってきていません。答えられないなら答えられないと返答するのが編集部を預かる編集長としての最低限の礼儀でしょう。違いますか?是非消す前にひと言頂戴したいものですが)

    もっと記者の研鑽にコストと労力を掛けていただきたい!

    • 丁寧な質問を出しても全て黙殺されますよね。垂れ流しメディアには、何を言ってもムダの様ですよ。

  2. (ぽ)様
    まあ変わってないよね、っていう確認みたいなものですから。
    あとコメントが残れば異様なメディアであるという印象は残せますからね。

    最近はくるまのニュースの偉大さ(比喩的表現)を喧伝する方向にシフトしてます。

    • ご苦労様です。
      小生もできるだけ気になる点はコメントを付ける様にして居ますが、
      同じような記事を連発されては….。
      指摘者の矜持として、同じコメントは避けたい訳で….。
      ま、頑張りましょう。

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