トヨタ「プリウスα」なぜ消滅? 「復活」の可能性はある? “ちょうどイイサイズ”に3列シート装備で「画期的」だったのに… 1世代限りで生産終了した理由は
トヨタ「プリウス」をベースにした5ドアステーションワゴンモデル「プリウスα」は、発売から人気を博していたものの、現在販売されていません。なぜ終了してしまったのでしょうか。
ちょうど良かった「プリウスα」 消滅の理由は
かつてトヨタには「プリウスα」という5ドアステーションワゴンがありました。
登場当初から人気を博したモデルでしたが、現在はラインナップから消滅しています。なぜなのでしょうか。
トヨタを代表する車種のひとつである「プリウス」は、今やハイブリッドカーの代名詞ともなったモデルです。
現在販売中の5代目は、プリウスとしての価値を再構築するために思い切ってスポーティなスタイルをまとって登場したことでも話題となりました。
そんなプリウスには、2011年5月に3代目の派生車種としてプリウスαが追加されています。
このプリウスαはステーションワゴンタイプのボディを持ち、2列5人乗り仕様のほか、3列7人乗りの仕様も用意。多人数乗車が可能なプリウスとして人気を集めました。
また5人乗り仕様でもプリウスとの差別化を図るため、上級指向な落ち着いた乗り味にまとめられており、プリウスでは高級感に乏しいというユーザーからも評価された1台となっていました。
しかし、プリウスαは2代目モデルが登場することなく、2021年3月末をもって終売となってしまったのです。
一時期は年間10万台以上の販売台数を誇ったプリウスαはなぜ消える運命となってしまったのでしょうか。
そもそもプリウスαが登場した2011年5月の時点では、プリウス以外のハイブリッド車というと4ドアミディアムセダン「SAI」、ミニバン「エスティマハイブリッド」くらいしかなく、人も荷物も積める使い勝手の良いハイブリッド車の選択肢が今ほどありませんでした。
そのため、いざというときは7人が乗れ、サードシートをたためばステーションワゴン的にも使え、低めの全高で乗用車的な乗り味で走らせることができるプリウスαに人気が集中したと言えるでしょう。
しかし、時代が進むにつれてステーションワゴン「カローラフィールダー」にもハイブリッドモデルが追加設定され、「ノア/ヴォクシー」やコンパクトな「シエンタ」にもハイブリッドモデルが設定。ユーザーの選択肢が一気に広がったのです。
さらに2015年にはプリウスが4代目へとフルモデルチェンジを果たしたことで、旧型ベースのプリウスαは古臭さが目立つようになってしまったというのも販売減の要因のひとつとなりました。
またモデル末期の時代になると、そもそもステーションワゴンの需要が冷え込み、3列目シート車も背の高いモデルかコンパクトモデルに人気が集中したことも、後継車種が登場しなかった一因と言えるかもしれません。
ちなみにこの頃は「ウィッシュ」と「アイシス」も消滅し、その需要が低下したことを物語っています。
ただ、国産車としては比較的長い10年弱というモデルライフを全うしたプリウスαは、決して不人気車ではなく、多くのユーザーに愛された1台であることも事実です。
現行型プリウスがふたたび大幅刷新を迎えたなかで、今もなお新型が登場していないことは残念ですが、もしかすると時代の流れによって再び登場することがあるかもしれません。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
まず原因は、ダサいデザインに有ったと思う。トヨタ車のデザインで嫌いなところはルーフ後端部を下げてしまう事。空力かも知れませんが、例えば失敗作上げますと初代イプサム。最後列に大人は乗れません。理由は天井に頭が当たるから。その車もやはりル-フ後端部が下がってた。ワゴンの長所台無しにするようなデザインはNG!
何故って?メーカーだから売れないモデルは淘汰される、それだけだ。人気があるって?そんなコト言ったところで、売れなければ意味がない。
今のTNGAと安全性基準でやろうとしたら車体サイズが大きくなるか車内が激狭になるか
カローラツーリングは激狭の方を取ってあるので車体サイズ少し上げて実用性上げた車種で出せばワンチャンあるかも
TNGAでも後席の衝突安全性で合格点が狙えるほどの剛性とクラッシャブルゾーンが稼げなかったからじゃないかな