トヨタ“新型”「ルーミー」まもなく登場!? 全長3.7m級で「背高&スライドドア」採用の「ハイトワゴン」! デビュー8年「大人気モデル」どうなるのか

走行安定性の向上や「bB」風カスタムモデルの拡充にも期待大!

 ただ環境対応を考慮し、パワートレインはテコ入れする可能性が大きいでしょう。

 現行ルーミーは、ダイハツ製の排気量1リッター直列3気筒エンジンを搭載しており、燃費はターボ版が16.8km/L、自然吸気版が18.4km/Lです[WLTCモード燃費、以下同]。

 トヨタのコンパクトカー「ヤリス」の1.5リッター直3自然吸気エンジン(21.3km/L)や、コンパクトSUV「ロッキー/ライズ」の1.2リッター直3自然吸気エンジン(20.7km/L)と比べると、競争力としてはイマイチな数値といえます。

かつて人気を集めた「bB」のようなローダウン&カスタムモデルの登場も期待されるところです
かつて人気を集めた「bB」のようなローダウン&カスタムモデルの登場も期待されるところです

 おそらく次期型ルーミーでは、ロッキー/ライズの1.2リッターが搭載されるのではないでしょうか。

 ただそうなると、排気量が1.0リッター~1.5リッター以下に上がり、自動車税額が2万5000円から3万500円へ4500円ほど上がる点は、コスパ重視のユーザーにとっては少し気になるところかもしれません。

 また、ロッキー/ライズに搭載されているダイハツ製1.2リッターエンジンを発電用とする「e-SMARTハイブリッド」も、次期型ルーミーには搭載されるでしょう。

 ハイブリッド車は、一般的にガソリン車よりも30~40万円ほど価格が高くなってしまい、最大の魅力である価格の安さをスポイルしかねないですが、もはやどのクルマであっても何らかの電動化は避けては通れない道であり、ハイブリッド搭載は不可避であるはず。

 しかしその点でロッキー/ライズの場合、ハイブリッドモデルの価格はガソリン車に対しおよそ30万円高に抑えられており、こうした低価格設定が継承されることを期待したいところです。

 なお、内外装デザインや使い勝手に関しては今もユーザーから好評であり、コンパクトなサイズ感を維持しながら最新のデザイントレンドを取り入れつつリフレッシュすれば、基本的にOKでしょう。

 あとは、かつて人気を博していた「bB」のように、エアロパーツやローダウンによるカスタムモデルのラインナップを拡充すれば、カスタム系人気が高い軽からの移行ユーザーの支持をさらに集めるかもしれません。

※ ※ ※

 筆者(自動車ジャーナリスト 吉川 賢一)は、次期ルーミーにはぜひ改善してほしい点がさらにもうひとつあります。

 それは「高速走行時の安心感」です。

 軽スーパーハイトワゴンと比べれば、ルーミーは車幅がある分の安心感がありますが、それでも高速走行となると左右にフラフラしたり横風に流されやすいなど、途端に不安な気持ちになります。

 その原因のひとつと考えられるのが、プアなタイヤサイズ。ルーミーを後ろから見ると、まるで軽自動車のようにタイヤ幅が細いです。

 タイヤは車両コストに直結しており、幅を細く外径は小さくしたりするのが価格を抑えるためのセオリーですが、走行性能を考慮すると、もうすこし幅を太く外径は大きくしたいところ。

 せめて、標準タイヤを現行サイズの165/65R14(ターボモデルは175/55R15)から、ヤリスの175/70R14や185/60R15へサイズアップして、走行性能のポテンシャルを確保して欲しいと思います。

 ルーミーのユーザーのなかには高速道路を使わない、という人も少なくないかもしれませんが、やはり現代の普通乗用車の平均レベルには到達してほしいところ。開発を担当するダイハツのエンジニアの方々も重々承知していることでしょうが、これまではコスト管理部門がそれを許してくれないという事情があったのでしょうか。

 今回の体制変更でトヨタが基準を引き締め、ダイハツ側へ高い目標性能を与えることで改善されることを期待したいです。

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Writer: 吉川 賢一

日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

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