50ccの「ミニカー」を痛車化!? 「ラブライブ!」仕様でみんな驚く… なぜアビーにさらなる個性をもたせたのか

2024年3月31日、世界最大級の痛車展示イベント「お台場痛車天国2024」が東京・臨海副都心で開催されました。

50ccミニカーを痛車に 痛車イベント『痛車天国』で見つけた驚きの個体

 世間には様々なクルマをベースとした痛車が存在します。
 
 その中でもひときわ珍しいのが50ccのミニカーです。

「お台場痛車天国2024」で発見した小さな痛車(撮影:加藤博人)
「お台場痛車天国2024」で発見した小さな痛車(撮影:加藤博人)

 一般的に漫画やアニメーション作品、ゲーム等のキャラクター絵を内外装に施したクルマを指す痛車。

「見ていて痛々しいクルマ」というのが語源と言われていますが、最近ではスタイリッシュなカスタムや、一見痛車には見えないデコレーションなど「痛々しさ」を感じさせないものも増えています。

 2024年3月31日には世界最大級の痛車展示イベント「お台場痛車天国2024」が東京・臨海副都心で開催されました。

 今回は1000台を超える痛車が会場を沸かせており、普通のクルマだけでなく、トラックやバス、バイク、自転車などにもキャラクターの絵を施工した痛車が展示されました。

 その中でもひときわ注目を浴びた1台の「ミニカー」があります。

 このミニカーのオーナーは神奈川県在住の「saka」さんです。

 ミニカーといっても玩具のミニカーではなく、原動機付自転車用エンジンを搭載する四輪車の「ミニカー」となります。

 車種は富山県の「タケオカ自動車工芸」が製作した「アビー」というモデルで、エンジンは原動機付自転車と同じ50cc。

 しかし道路交通法では「普通自動車」の扱いになるため、運転するためには普通運転免許以上の運転免許が必要です。

 sakaさんのアビーは転職にともない、知人が手放したものを譲り受けたそうです。

 痛車といえば軽自動車や普通車が一般的ですが、「アビーのような小さい車体で痛車をやったら面白そう」と思い、これを用いて痛車にすると決めたとのこと。

 現在の仕様は大人気アニメーション作品「ラブライブ!」の西木野真姫を両サイドに貼ったスタイルで、2023年7月に完成させたと言います。

 ですが、sakaさんの痛車歴自体はまだ痛車が一般的ではなかった2006年ごろに始まりました。

 その後、日産「スカイライン2000GT(KGC10、通称:ハコスカ)」を「涼宮ハルヒの憂鬱」の涼宮ハルヒ仕様や、「D.C.II ~ダ・カーポII~」の朝倉音姫仕様にしたりと、当時からかなり注目を浴びるような痛車作りをおこなっていました。

 また、最近まではスズキ「エブリイ」にアビーと同じ「ラブライブ!」の西木野真姫、レクサス「IS 250」に「IS〈インフィニット・ストラトス〉」の篠ノ之箒も貼っていました。

 sakaさんの「アビー愛」は単に痛車にしたという点だけにとどまりません。

 普段からしっかりとした場所に保管し、休日や仕事終わりにメンテナンスやカスタムをおこなっているとのこと。

 知人から譲り受けて以降、灯火類のレンズやボディ再塗装、キャビン内のカビ除去、ブレーキOH、燃料ポンプ交換、足回りの修理など、自身で修理した箇所は多岐に渡ります。

 そしてカスタム面では貼っているキャラクターである西木野真姫のイメージに合わせ、赤いステッチを施したステアリングや赤のシートクッション、ステージ衣装をイメージしたフロアマットなどを設置、徹底した世界観づくりに注力したとのこと。

 また、単に乗らずに保管するだけでなく、神奈川から愛知、岐阜まで旅行やイベント参加で自走したりと、アクティブな痛車ライフをアビーで楽しんでいると語ります。

 50ccエンジン搭載のミニカーは日頃からあまり目にする存在ではありませんが、その上痛車ということもあり、痛車天国の会場では来場者が興味津々な様子でsakaさんのアビーを楽しんでいました。

 会場での展示も車体の周りにカーペットや柵、解説用パネルを設置、小さい車体ながらも1000台超が展示された広い会場の中で堂々たる「愛」を見る者に印象付けました。

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