日本独自の「軽自動車」なぜ「軽」と呼ばれる? 小型・軽量だからじゃない!? 「軽」が使われる意外な理由とは
軽自動車の「軽」は英語に由来している
結論から言えば、軽自動車には「軽」という文字が用いられている理由は、英語からの翻訳にあると考えられます。
明治期以降の日本には、欧米などから多くの外来語が流入してきました。ただ、現代ほどカタカナ語が浸透していなかった当時の日本では、外来語を翻訳して日本語のなかに取り込むことが盛んにおこなわれました。
特に「science」や「philosophy」のような抽象的な概念は、そのままカタカナ語として理解することは難しかったために、「科学」や「哲学」といった翻訳語として日本語のなかに取り込まれたのです。
そうした抽象的な概念のひとつに「light」があります。
「light」は、物理的な重さが軽いという意味に加え、程度が小さいといった抽象的な意味も持っています。
現在では日本語の「軽」も「light」とほぼ同じ意味を持っていますが、「軽」が抽象的な意味も含むようになったのは、明治期以降であると考えられます。
具体的には、1800年代後半にイギリスから「Light Railway」を輸入した際に、「軽便鉄道」と翻訳したことが、そのひとつのきっかけになったと見られます。
軽便鉄道は一般的な鉄道よりも簡素なため、建設期間や費用を抑えることができるのが魅力で、日本では1910年代頃から多く建設され、国民の移動を支える存在となりました。
軽便鉄道の多くは、その後クルマの普及とともに廃線となってしまいます。それはつまり、国民のおもな移動手段がクルマへと変化していったことを意味しています。
その原動力となったのが、「light」なクルマとして企画された軽自動車であることは言うまでもありません。
「Light Railway」には「物理的に軽い鉄道」というニュアンスは含まれておらず、その後イギリスで登場した「Light Car」も、決して「物理的に軽いクルマ」という意味ではなく、あくまで抽象的な意味で用いられています。
軽自動車の「軽」がそうした外来語に由来しているとすると、物理的に軽いから「軽自動車」と呼ぶというのは、必ずしも正しくはないようです。
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軽自動車が普通自動車や小型自動車に比べて「軽い」のは、物理的な重量のほかに、取り回しの負担や維持の負担などが挙げられます。
これらは、物理的に軽いことよりもはるかに大きなメリットとして、軽自動車を選ぶユーザーに受け入れられています。
何やら言葉遊びに終始して居る様だが、私の推測はこうだ。自動車の車格は道路交通法では、現状「大型」「中型」「準中型」「普通」と成るが、中型以前のカテゴリでは「大型」「普通」だった。一方、車両法では「普通」「小型」「軽」と成る。大きさで並べると「大型」「普通」「小型」「軽」と成る訳だ。軽自動車出現以前のカテゴリ分けで、新しい車格を決める際、小型より小さい格で、最小の文字単位で表現できるものとして「軽」が選択されたのではないだろうか。そうすると「大」「普」「小」「軽」と成り収まりが良い(しかし最近は「淳中型」なるカテゴリが現れ、その理論も崩れてしまったが)。なので、小型車よりも小型の車格表現で適切なものとして選択されたものと考えられる(現代だと「超小型」と成るのかなー?!)。余計な事だが、一般に普通車と称して居る車両(乗用貨物共)は「小型」のカテゴリで、各々4(6)ナンバ5(7)ナンバで、その上の車格が3ナンバ1ナンバと成る(だいぶ前に税区分が変わって、3ナンバも一般的に成ってしまったが)。