三菱「パジェロ」復活へ!? “噂”の三菱関係者に真相を直撃! 伝説の「本格SUV」はどう「蘇る」のか

三菱を代表するブランドの「パジェロ」に、復活の噂が広がっています。2020年に国内の販売を終了した四輪駆動車は果たして本当に復活するのでしょうか。関係者に直撃しました。

最近の三菱に対する期待の表れが「パジェロ復活」の報道につながった!?

 過酷な砂漠で行われる「パリ・ダカールラリー」でたびたび総合優勝を獲得するなど、三菱自動車工業(以下、三菱)の一時代を支え、今も根強い人気を誇る四輪駆動車ブランドが「パジェロ」だ。
 
 残念ながら国内では2020年に販売を終え、輸出向けも含め2021年には絶版となったが、ここ最近「パジェロ復活」との声が、一部の新聞報道などでささやかれている。果たして真相はどうなっているのだろう。

「パジェロ」復活の真相は!? 写真はタイ・バンコク国際モーターショー2024で披露された、新エンジン搭載&デザイン一新の一部改良版「パジェロスポーツ」
「パジェロ」復活の真相は!? 写真はタイ・バンコク国際モーターショー2024で披露された、新エンジン搭載&デザイン一新の一部改良版「パジェロスポーツ」

 次期型パジェロについてのウワサが流れ飛んでいる。なぜだろうか。

 まずひとつに、ここにきて皆さんが三菱の元気を感じるようになっているらしく、次なるステップを期待していること。

 次に、2024年2月に12年ぶりの国内復活を遂げた新型ピックアップトラック「トライトン」の仕上がりが、4WD性能を含め予想以上に良く、このイキオイでパジェロを作ったら面白いんじゃないかと思わせることの2つだと思う。

 これは、現在の三菱に対する期待値の高さの表れだと考えても良い。

 一方、実は“パジェロ”というブランドは、未だ新興国で残っている。

 正確には「パジェロスポーツ」という車名なのだけれど、ピックアップトラックの「トライトン」をベースにしたSUVで、なかなかカッコ良い。

 このクルマ、日本でも「チャレンジャー」(2代目パジェロのラダーフレームを使う)として販売されていたことがある。

 ということは、パジェロスポーツのラダーフレームでパジェロを作ることは十分可能だろう。

 唯一残る問題が「リアサスペンション」かもしれない。

 最終型パジェロのリアサスは、乗り心地を重視した4輪独立懸架式を採用し、当然ながらコイル式バネとなる。

 一方、新型トライトンといえば耐久性を重視するピックアップトラックの定番となるリジットアクスル+リーフスプリングだ。

 そのまま新型トライトンをベースにパジェロを作ろうとしたら、異論反論かまびすしいことになるだろう。

2024年2月に12年ぶりの国際復活を遂げた三菱の新型ピックアップトラック「トライトン」
2024年2月に12年ぶりの国際復活を遂げた三菱の新型ピックアップトラック「トライトン」

 ちなみに現行パジェロスポーツのリアサスペンションは3リンクリジット+コイルバネとなっている。

 興味深いことに、絶対的な乗り味や悪路走破性で評価すれば、最終のパジェロより新型トライトンの方が勝る。

 リジット+リーフバネながら、新型トライトンは最新の技術を投入したフル新設計で造られている。

 アシは一般道でもしなやかに動くし、極悪路はモーグル路面に強いというリジットの利点がしっかり出ている。

 さらにラリー車のような全開走行をしても、サスペンションはしっかり動く。明らかに最終型パジェロより良い仕上がりだ。

 ということで、ハード的には新型パジェロを作れるし、新型トライトンと同じリジット+リーフバネでも、乗り心地や走行性能は最新のライバルと比べ勝るとも劣らないことだろう。

 折しも筆者(国沢光宏)は、3月26日からタイで始まった「バンコクモーターショー}の取材に来ている。

 日本でパジェロを生産する工場ラインは無くなってしまったことから、次期型パジェロもトライトン同様にタイ生産になることは確実だ。

 前置きが長くなった。タイから始まるであろうパジェロ復活の可能性について探ってみたので、レポートしたい。

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