クルマの中でも「トコジラミ」は繁殖する? 環境によっては「吸血」の恐れも! 生態から見た正しい「対処方法」とは

車内で繁殖する? 万が一の際の「対処方法」とは

 結論を先に言えば、通常の使用方法においては、クルマの中でトコジラミが繁殖することは考えにくいといえます。
 
 その理由としては、トコジラミが夜行性であることと、吸血対象から大きく離れて潜むことが無いという点が挙げられます。

万が一の際の「対処方法」とは(※画像はイメージ)
万が一の際の「対処方法」とは(※画像はイメージ)

 まず、トコジラミの活動時間帯は基本的に夜間であり、昼間は畳の隙間や家具の内部、マットレスやソファーの下、コンセントの内部、段ボールの内部などに潜んでいます。

 そして暗くなると這い出してきて、生物の呼気に含まれる炭酸ガスなどを頼りに吸血源にたどり着き、吸血活動を行うのです。

 そのため、夜間にトコジラミを衣類に付けたままクルマを運転して車内に“移住”させてしまったり、車中泊を頻繁に行なわないような状況にない限りは、車内で吸血される機会は少なくなります。

 さらにトコジラミは低温や高温に弱いという特性があり、-1.5度では40日程度で死亡、逆に50度といった高温の中では30分ほどで死亡します(データにより差異あり)。

 つまり冬は日本の寒い地域では生き残れず、夏は野外に駐車しておけば車内が熱せられて生き残ることは難しいと考えられるのです。

 しかし逆に言えば、春や秋の暖かい季節や、断熱されたガレージにクルマを保管しているような状況では、トコジラミが車内で生存可能ともいえます。

 少ない可能性とはいえ、クルマを運転した後に痒みと赤い湿疹など吸血されたような症状が出た場合は、家の中だけでなくクルマにもトコジラミがいないかを確認する必要があります。

 車内のトコジラミの存在を「本体の発見」以外の方法で確認するには、「シートの生地にトコジラミの糞の跡が残っていないか」「トコジラミが脱皮した際の抜け殻があるか」「黄色い小さな卵があるか」などが挙げられますが、どれも小さな特徴のため害虫駆除のプロでもない素人が見つけることは困難。

 しかしそれでも、クルマの運転後に吸血されたような跡が何度もできる場合は、疑って探してみる必要があるでしょう。

 そして駆除するには、先述のように車内を極端に寒くするか、あるいは暑くすることが簡単です。

 これからの季節であれば、暑い日に直射日光の当たる環境にクルマを数時間駐車していれば、車内が非常に熱くなり、トコジラミを駆除できる可能性があります。

 また、車内を高温のスチーム洗浄することも、トコジラミの駆除には有効といいます。

 トコジラミが隙間に隠れていても、高温の蒸気であれば置くまで入り込み、100度近くであれば数秒で死亡します。

※ ※ ※

 このように、クルマの中でトコジラミが繁殖する可能性は高くないため、あまりデリケートになる必要はありませんが、万が一の際には駆除などの対応を行う必要があります。

 また、もし駆除するとなってもDIYでの対応には限界がありますので、いよいよ車内にトコジラミがいる疑いが高まった場合には、プロに対処を依頼することをお勧めします。

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1件のコメント

  1. 車の車内は、窓閉め切って外に出して置くだけで50℃以上に室内温上がります。よって、ほとんどの虱、ダニ系は生存しません。時々青空駐車をしてみてください。2時間ほどで50℃に上昇しますよ

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