900万円超えも! 日産「新型“爆速”SUV」発表! SUV×超静音モデルになぜ「NISMO」必要だった? 技術“最上級”の「アリア NISMO」存在意義とは
どうしてアリアに”NISMO”を追加したのか
「GT-R NISMO」や「スカイライン NISMO」などハイパフォーマンスなスポーツカーのイメージが強いNISMOシリーズ。アリアのような“BEV”かつ“SUV”となると一見縁遠いようにも思えます。
ではなぜ、今回そんなアリアにNISMOモデルが設けられたのでしょうか。
この理由について、日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社 カスタマイズ事業部ニスモ商品・戦略企画部でチーフプロダクトスペシャリストを務める饗庭(あいば)貴博氏は以下のように説明します。
「“BEV”かつ“SUV”のNISMOである新型アリア NISMOはNISSAN圏に新しいカスタマーをもたらす商品カテゴリーとなります。
日産が好きなユーザーとニスモが好きなユーザーは全体の22%ほど重なっていますが、25%はニスモのみが好きなユーザーであり、現在の日産に興味を示していないユーザーです。
この“ニスモのみが好きなユーザー”は、現在輸入車の高級SUVなどに乗っており、日産車に興味を示しておりません。そしてこのユーザーたちが次の車として検討しているのが“BEV”かつ“SUV”であることが調査の結果明らかになりました」
このような事実が明らかになったからこそ、そんなステータスを持つアリアに、NISMOモデルを設けることでなったといいますが、ニスモといえば日産のハイパフォーマンスモデル…“ニスモのみが好きなユーザー”とはどのようなプロセスで誕生したユーザーのことを指すのでしょうか。
この点について饗庭氏は以下のようにコメントしています。
「我々としても、同ユーザーが誕生したプロセスについて完全に把握しているわけではありません。しかし、昔のスポーティな日産車…スカイラインGT-R(R32型)などが好きだったユーザーなどが、現在の日産車には興味が持てず、ニスモに対する好意だけが残ったのだと推察しています」
日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社では、新型アリア NISMOのターゲットカスタマーについて、40代後半・既婚(子どもなし)・年収1300万円以上・ビジネスオーナーと定めています。
このようなユーザーは、現在輸入SUVを所有していることが多いと同社は説明しますが、新型アリア NISMOでこのようなユーザーを、実際に輸入SUVから乗り換え検討させるのでしょうか。
この点について饗庭氏は「耐久性や日々の使い勝手」と説明します。これまで「リーフ」などで培ってきたBEVに対する知見が豊富な日産が送り出したアリアは、この点で多くの優位性を誇るのでしょう。
1000万円近い高価な新型アリア NISMOですが、想定するターゲット層に対しては、しっかり“はまるクルマ”となっているかもしれません。ちなみに月販目標台数などは明かせないとのことですが、NISMOシリーズの販売台数は、ベース車の10%ほどが平均となるようで、新型アリア NISMOの台数もこれに準拠する形になる可能性が高いでしょう。
蛇足ですが、全体の22%ほどと記載した「日産が好きで、かつニスモが好きなユーザー」が次のクルマとして検討しているのは、“セダン”だったとのこと。このユーザーに向けてはスカイライン NISMOを仕掛けたようです。
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