警察官でも分からない!? 超危険な「シートベルト装着方法」に要注意! 間違った使い方に潜む「大きなリスク」とは
シートベルトは、万が一の事故の際などに自分の身を守ってくれる重要な安全装置ですが、その取り付け方が誤っていれば本来の性能を発揮できません。記事では、間違った装着方法の例と、その危険性を解説します。
正しく見えても超危険! 車外に投げ出される恐れも
シートベルトは、もしものときに自分の身を守ってくれる重要な安全装置で、急ブレーキや事故の際には、乗員が車外に投げ出されることや車内に体を打ち付けることを防ぎます。
しかし誤った使い方をしてしまうと、その機能を十分に発揮することはできません。
間違った危険な使い方の一例のとして、「たすき着用」という取り付け方を解説します。
たすき着用とは、座席に座っていない状態でシートベルトのタングプレートをバックルに差し込んで固定し、その上からベルトを着席するというもの。
つまり肩ベルト(窓際から腰部分まで斜めに通っているベルト)だけに体を通すという、誤った装着方法です。
通常の装着方法だと、シートベルトを外すためにバックルのボタンを毎回押して、タングプレートを取り外さなくてはいけません。
しかしたすき着用は、腰ベルトを体に通していないので、肩ベルトをたくし上げ体を通すだけでシートベルトを付けたり外すことが可能。
乗降のたびにいちいちシートベルトを装着し直すのが面倒という人が、たすき着用で済ませてしまうケースが多いようです。
しかし、これはもちろん正しい装着方法ではないため、たすき着用は非常に危険です。
クルマが何かに衝突したり大きな衝撃を受けた場合、肩ベルトだけでは体を固定できず、車外に投げ出される可能性が大きく高まるのです。
実際、たすき着用が原因だと思われる死亡事故もすでに起こっています。
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このように非常に危険なシートベルトのたすき着用は、当然ながら交通違反に該当。
「道路交通法第71条の3」の「シートベルト装着義務違反」となり、違反点数は1点です(けが、妊娠、障害などやむを得ない場合のみシートベルトの着用が免除されます)。
しかし、たすき着用は正面から見るとシートベルトを正しく装着しているように見えてしまうため、たとえ警察官であっても一瞬では違反着用だと分からないのがネック。
警察署の交通課にも今回の取材に対し、「通常の確認範囲だと見分けが付かないことが多い」とのことで、残念ながら取り締まるのはなかなか難しいようです。
また、危険性を認識しながらも楽だからとたすき着用をしているドライバーもいるかもしれませんが、「スムーズな乗降」と「命」のどちらを優先するかは比較するまでもありません。
もし事故を起こした時は命が危険にさらされてしまいますので、万が一に備え、シートベルトは必ず正しく装着するよう心掛けましょう。
シートベルトでケガや死亡するのは本人なんだから、なぜ自己責任でケガや死亡することに規制をする必要があるのか、合理的な説明はできるのだろうか。
警察は、取り締まりの基準をとにかく作って、どんな人でもその気になったら取り締まりができるようにすることを目的としているからだろう。だからこそ、ほとんどの人が守っていないような低い制限速度を実態に合わせないわけだし。
そういう組織が警察なんですよ。