日産「新型エルグランド」いつ出る!? 元祖“ド迫力”スタイル復活か? 次期「高級ミニバン」に最も期待したいこととは
人気を得た「アルファード」とそうではなかった「エルグランド」の「致命的な違い」とは
アルファードの全高は、2代目が1915mm、3代目(先代)は1950mm、そして4代目(現行)は1935mmもあります。
背高であることは、ドライバーや乗員に優越感をもたらします。
コーナリングの安定性なんていうのは、ミニバンを購入するユーザーにとって実は優先度が低いもの。
高級なラージクラスミニバンには、走りの良さの前に、見晴らしの良い視界のほうが重要ということを、日産は見落としてしまったのです。
3代目エルグランドは、2019年にフェイスリフトを伴う大規模なマイナーチェンジをしましたが、このときも歌手の近藤真彦氏(最近はモータースポーツのチーム代表のイメージが強い)を起用し、ワインディングをスイスイと走り抜けるエルグランドのCMを放映しており、「走りのミニバン」を捨てきれないことがわかります。
このマイチェンでは従来型に比べ高級感を強調したギラギラしたフェイスになり、販売数向上が期待されましたが、結果としては、進化するアルファードに追従するどころか、少ないときには月販100台という無残な状況に陥ってしまいました。
エルグランドに関しては、近々新型(4代目)が登場するのでは、と期待されています。
もしこの先新型エルグランドが登場するのであれば、何よりもまず、アルファード並みの全高(1935mm以上)を持った背高プロポーションは必須です。
それによって、必然的にフロントマスクの迫力も今以上に増すことでしょう。
2023年10月25日から11月5日に開催された「ジャパンモビリティショー2023」に出展されたコンセプトカー「ハイパーツアラー」が、ラージクラスの高級ミニバンを思わせるボディスタイルであったことから「次期エルグランドはバッテリーEVなのか!?」と話題になりました。
ただ、こうしたパワートレインがどうなるかという議論の前に、まずラージミニバンの生命線は「背高」であることを忘れてはいけません。
評論家に何をいわれようと、ユーザーが求める価値を大事にしていく覚悟が必要でしょう。
極論を言えば、ミニバンにおける走行性能で必要なのは、高速走行でふらつかずに真っ直ぐ走り、乗り心地もクルマ酔いをしない範囲で柔らかければOKなのです。
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それでも日産が「走りのミニバン」を極めたいというのならば、ライバルよりも背高の姿で、コーナリング性能ナンバー1を目指すべきです。
それができてこそ、古くから知られる「技術の日産」としての腕の見せ所ではないでしょうか。
北米向けクエストと設計を共有する為に、市場のニーズと合わない背の低いFFプラットフォームにしたのに、当の北米市場は3列SUVが主流になりクエストは終売。レームダック状態な日本市場専売のエルグランドだけが取り残された状態。
一向にモデルチェンジしないのなら、いっそのことアライアンスの三菱からデリカをOEMで貰って来てVモーショングリルを付ければ、今のエルグランドよりも売れるミニバンになる気が。
現に、ディーラー店舗数が日産より一桁少ないはずの三菱のデリカの方が、エルグランドよりも台数が売れている訳で。