スズキが「超スゴいワゴンR」を実車展示! 軽規格を超えた「巨大ボディ」にめちゃ“革新的”燃料で走行! 激レアすぎる新モデルをインドで披露
スズキのインド法人 マルチ・スズキは、インドのニューデリーで開催された自動車ショー「バーラト モビリティ グローバル エキスポ2024」で「ワゴンR FFP車」を実車展示しました。どのようなクルマなのでしょうか。
過去には不要な「牛フン」を用いたモデルも登場
スズキのインド法人 マルチ・スズキは、2024年2月1日から3日までニューデリー市で開催された自動車ショー「バーラト モビリティ グローバル エキスポ2024(以下、バーラトショー)」で「ワゴンR FFP車」を実車展示しました。
スズキ「ワゴンR」は5ドア軽ハイトワゴンで、スズキにおける主力モデルです。現在はベースのワゴンRに加えて、両側スライドドアを持つ軽スーパーハイトワゴン「ワゴンR スマイル」もラインナップするなど、バリエーションの拡充が図られています。
その一方で、インドを始め海外ではワゴンRのワイドボディモデルが展開されています。
海外向けワゴンRの現行モデルは2019年1月にデビューした3代目で、スズキの新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用し、走行性能と安全性を高めました。
ベーシックなAセグメントコンパクトカーに位置付けられ、ボディサイズは全長3655mm×全幅1620mm×全高1675mm、ホイールベース2435mmと、日本独自の軽規格よりもひとまわり大きな車体を持ちます。
インド仕様車では、パワーユニットに最大出力89馬力・最大トルク113Nmを発揮する1リッター直列3気筒エンジンを搭載し、5速マニュアルトランスミッションと組み合わされます。
燃料は通常のガソリンのほか、圧縮天然ガス(CNG)にも対応しています。
そんなインド仕様のワゴンRですが、今回展示されたFFP車はガソリンとエタノールを混合させたフレックス燃料で走行します。
20%(E20)から85%(E85)の高濃度エタノール混合ガソリンで走行するように設計。
従来のガソリンモデルのワゴンRと比較して、同じ動力性能を確保しながら、GHG(Greenhouse Gas:温室効果ガス)排出量を79%削減できるといいます。
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今回のバーラトショーでは「ブレッツァ」のCBG車も展示されましたが、以前はワゴンRのCBG車(プロトタイプ)が公開されていました。
CBG車はガソリンやCNGとも異なる新燃料を用いるモデルです。
CBG(Compressed Biomethane Gas)とは「圧縮バイオメタンガス」を指し、ウシのフンを原料とした地産地消型のカーボンニュートラル燃料です。
インドではウシが神聖な動物とされ、街中でもたくさんのウシを目にすることができます。そんなウシ10頭が1日に排出する牛フンを活用することで、およそクルマ1台の1日分の燃料として用いることができるとスズキは説明します。
さらに製造過程では燃料のみならず農業用の有機肥料としても利用でき、農場の土壌改質にも役立てるといいます。
スズキはインドで2022年からCBG事業をスタートし、温室効果ガスの排出抑制やエネルギー自給率の向上に加え、農村の所得向上や雇用創出、女性の社会的地位向上といった、さまざまなサスティナビリティへの貢献を図っています。
なお、ワゴンR CBG車は日本国内においても披露されたことがあります。
2023年5月に広島で開催された「G7広島サミット(主要国首脳会議)」では、CBG事業の取り組みについて諸外国の首脳にアピールしていました。
そして2023年10月には、東京都江東区で開催された第1回「ジャパン モビリティ ショー 2023」で一般向けに公開しており、将来のカーボンニュートラルにむけたスズキの多様な取り組みを紹介するというブーステーマの一例として紹介されていました。
CBGは、インドで普及している圧縮天然ガス自動車(CNG車)のシステムをそのまま活用することが可能で、スズキは今後、CNG車の代替燃料としての普及を目指すとしています。
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