車の「スプレーチェーン」ってナニ? 「チェーン規制」は走行できる? 手軽さが魅力も注意点も存在… メリットとデメリットは

デメリットもある? 「チェーン規制」は走れない?

 一方で、スプレーチェーンにはデメリットもありそうです。特に取り扱いに関しては意外に難しいと言います。

「粘着性の高い特殊な液体をスプレーで噴きつけるのですから、当然ながらタイヤ以外に付着してしまうと強力なベタつきが発生します。

 使用するときは使い捨ての手袋などを装着したほうがいいでしょう。また、ボディやホイールハウス内にできるだけ付着しないように配慮する必要もあります」(カー用品店スタッフO氏)

「チェーン」という名称でもチェーン規制には非対応
「チェーン」という名称でもチェーン規制には非対応

 もう1つ考えられるのが、塗布できるタイヤ面の問題です。

 ステアリングを切ってトレッド面に噴きつけるわけですが、当然ながら露出した部分にしか付着できません。少し動かしては噴きつける作業を繰り返す必要があります。

「また表面に付着した粒子が走行で剥がれ落ちてしまうため、それほど長距離の使用には適していないんです。

 一部メーカーでは70kmも効果が持続するとうたっていますが、実際は10〜30km程度で効果が薄れてしまうと言われています。そのため、突然の雪やスタックした場合などの応急用という位置付けです」(カー用品店スタッフO氏)

 効果も限定的なため、当然ながらチェーン規制には適合していません。こういった道路を通行する場合は、最終的にはちゃんとしたチェーンを装着する必要があります。

 また、先出のO氏によると使用期限が設けられた商品である点にも注意が必要だと説明します。あまりに古い場合や気温が極端に低いとガスが抜けてしまい、うまくスプレーされないなどのケースも考えられるのだとか。

 また、そもそも気体は寒さに弱い性質があるため、使用前にはスプレー缶を多少温める必要が生じる可能性も考えられます。

※ ※ ※

 スプレーチェーンは効果が限定的ではあるものの、いざというときには便利な製品と言えます。タイヤチェーンとは異なり比較的安価で購入でき、車種が限定されることもありません。

 とはいえ、積雪路を夏タイヤで走行することは法令違反となるため、まずはスタッドレスタイヤの装着を前提とし、スプレーチェーンは補助的に使用することがよさそうです。

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