ド迫力な新型「レーシングプリウス」実車公開! 存在感スゴい見た目は何が変わった? 速くて楽しい「ハイブリッド車」とは
実際に走った「レーシングプリウス」印象は? 片岡選手&モリゾウ選手に聞いてみた!
マシンはルーキーレーシングに委託され、「CP ROOKIE PRIUS CNF-HEV GR Concept」として、IDEMITSU SUPER ENDURANCE SOURTHEAST ASIA TROPHY 2023(タイ10時間耐久レース)にエントリー。
ドライバーは日本のスーパー耐久で14号車(メルセデスAMG GT3)に乗る、片岡達也/蒲生尚弥/平良響選手(鵜飼龍太選手はお休み)に加えて、True Leasing社長兼CP執行役員のカチョーン・チャラワノン氏(クルマ好きでレース参戦歴もある)、そして水素GRカローラとダブルエントリーするモリゾウ選手。
つまり、トヨタとトヨタと提携したCPグループ、そしてルーキーレーシングのトリプルタッグでの布陣です。
その走りはどうなのか。このチームの監督でもある片岡選手に聞いてみました。
「シェイクダウンを含めて僅かしか走っていないので制御の煮詰めは必要ですが、感触は非常に良いです。
パワートレインは欲を言えばパワーがもう少し欲しい所ですが、アクセルOFFでも回転落ちが少ない上にコーナーではモーターがアンチラグのように活用できるので、常に加速できる構えがあります。
トランミッションも電気式CVTですがレスポンスも良くフィーリングも悪くないです。
このコースだとアクセル全開率は高いので燃費は想像していたほどではありませんが、熱的な問題は出ていません。
シャシは非常にシッカリしていてバランスも良いので、コーナリングスピードは高いです」
予選は1分59秒452で総合20位(ちなみにGR86は1分48秒507で総合2位、水素GRカローラは1分53秒676で総合6位)。決勝は10時間をノントラブルで272周を周回、総合11位(クラス6位)でゴールしました。
レース後にモリゾウ選手に走りの印象を聞くと、「ブレーキ(回生協調)が難しく、最後のスティントで『やっとコツを掴んだかな』と思ったら、イエローが出てしまいピットイン……。現時点ではドライバーもクルマも“片思い”の状態ですね。もう少し速ければスポーツできるかな」とマスタードライバーらしい少々厳しい評価でしたが、まずはトラブルなく完走。ここでの課題を是非とも次のステップに繋げてほしいです。
このプリウス、今後のレース予定は現時点ではないようですが、2024年1月に行なわれる「東京オートサロン2024」に展示される事が決定しています。
日本のクルマ好きに見せる意味、スーパー耐久シリーズへの参戦はあるのか。(ST-5クラス並みの速さはある)
そしてこの知見やノウハウを活かしたスポーツバージョン(GRプリウス?)が登場する可能性はあるのか。
プリウスの挑戦はまだまだ続きそうです。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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