輸入車の新車ランキング4位は「トヨタ」!? なぜ国産メーカーが“輸入車”を販売? 日産・マツダにもある「謎の輸入車」とは?
日産やマツダにも輸入車が存在?
2023度上半期の日産の輸入車は乗用車のみで新規登録台数は7535台と、トヨタの乗用車の約9倍の規模です。
輸入車全体でいうと、ミニの8498台には及ばないものの、ボルボの6794台を上回ります。
かつては「プリメーラUK」や「ミストラル」、近年は「マーチ」などを輸入・販売していた日産ですが、現在は小型SUVの「キックス」が輸入車扱いになっています。
もともとキックスは、三菱「パジェロミニ」のOEM車として2008年に登場した軽SUVでした。
現行型は2代目にあたるのですが、OEMでも軽自動車でもなくなり、完全なニューモデルとして2016年に発表。車名の英字表記は軽SUVの「KIX」ではなく「KICKS」とし、日本では2020年に販売が開始されました。
2代目キックスはブラジル、メキシコ、中国で生産されていましたが、タイが電動車製造に対し税制優遇措置を用意したことを受け、2020年より同国で「e-POWER」モデルの製造を開始。全車e-POWERとなる日本仕様のキックスは、このタイ製の車両を輸入したものです。
そしてマツダでは、5208台が輸入され新車登録されています。そのうち1065台が貨物車で、4143台が乗用車です。
貨物車は、前述のようにトヨタのタウンエースと同様に、ダイハツがインドネシアで製造するグランマックスのOEM車として、マツダは5代目ボンゴを2020年より販売しています。
一方の乗用車は、小型SUV「CX-3」が輸入されています。
2015年にCX-3が発売された当時は日本の広島県や山口県の工場で造られる国産車でしたが、2022年に国内工場での生産を終了。
以降は日本と同じ右ハンドルのタイにある工場で製造されたクルマを輸入・販売しています。
このように、モデルライフの途中で生産を海外に移管するのは珍しいケースといえるでしょう。
ちなみに、教習車に採用されている「マツダ2セダン」も実はタイからの輸入車。残念ながら一般販売はされていません。
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ここで紹介したメーカー以外も、スズキが816台、三菱が406台、ダイハツが217台、ホンダが81台と、意外にも多くのクルマが輸入され新車登録されています。
日本メーカーの合計は3万台に届くレベルで、全輸入車のうちおよそ25%も占めているのです。
2024年には三菱がピックアップトラックの「トライトン」をタイから輸入して販売する予定です。ますます日本メーカー製の輸入車が増えそうな気配です。
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