東北中央道に沿って4車線バイパス新設! 国道112号「山形南道路」が別線整備案に決定 その計画ルートは?

国道112号のバイパス「山形南道路」のルートが、大半を新しい道路で整備する「別線整備案」に決まりました。どのようなルートなのでしょうか。

「現道活用案」と「別線整備案」を比較検討

 山形市内を通る新バイパス「山形南道路」の整備方針が決まりました。どのようなルートなのでしょうか。

生活交通と物流交通が混在する付近の道路(画像:国土交通省東北地方整備局)
生活交通と物流交通が混在する付近の道路(画像:国土交通省東北地方整備局)

 2023年11月15日、仙台市で国土交通省社会資本整備審議会道路分科会の東北地方小委員会が開かれました。

 この中で国道112号山形南道路のルートが検討され、区間の大半を新しい道路として整備する案に決まりました。

 山形南道路は、東北中央道の山形上山IC付近(山形市蔵王)から山形中央IC付近(同・西崎)までを、市街地の外縁に沿って結ぶ計画です。

 これまで整備方法は、県道51号山形上山線などの既存道路を拡幅する「現道活用案」と、新しい道路を造る「別線整備案」を比較する形で検討されてきました。

 15日の会合では、国交省は地元住民や事業者を対象に実施したアンケート調査で、渋滞緩和や救急搬送の安定性・速達性向上、交通事故減少を求める声が多かったことを説明。地域の課題を解決するための政策目標を踏まえて、より整備効果が期待でき、かつ整備費が「現道活用案」より100億円ほど抑えられる「別線整備案」が妥当と判断されました。

 採用された別線整備案は、山形上山IC付近の国道13号からJR蔵王駅西側までと、谷柏付近から山形中央IC付近までの2区間に新たな道路を整備し、その間は県道51号を改良してつなぎます。

 延長は約9kmで、道路は4車線、設計速度80km/hで計画。事業費は約620億~720億円を見込みます。今後は、概略ルートや構造などの検討が行われます。

 なお、山形南道路の計画区間の北端である西崎から先は、国道112号「山形中山道路」が接続する計画です。国道112号(現道)などの混雑緩和を目的に中山町大字達磨寺までの7.4kmを結ぶ予定で、2020年度に事業化されています。

【地図】国道112号「山形南道路」の大まかな計画ルートを地図で見る(18枚)

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