予約で走るタクシーは「安いハイヤー」? 都会と地方とで定義や実態は異なるのか

認可制の「運賃」が区別のカギ?

 タクシーとハイヤーは、ともに国交省の認可が必要な事業です。そしてその運賃はいずれも、地域(運賃ブロック)ごとにある程度の幅を持たせて決められており、事業者はその範疇において各地の運輸局から認可を受けるというかたちです。北海道ハイヤー協会(札幌市中央区)もこの点について、「運賃の認可はブロック(地域)単位で受けるもの」といいます。

「タクシーやハイヤーはいわゆる認可事業ですが、同時に運賃の認可も受けなければ、いずれも事業としてクルマを走らせることができません。たとえば北海道ですと、道全体にタクシー運賃の認可設定がありますが、ハイヤー運賃は札幌交通圏にしか認可されておらず、つまりハイヤー事業は事実上、札幌交通圏のみになります」

 同協会はまた、あくまで基本は「営業所から予約で走るのがハイヤー、それ以外がタクシー」としつつも、「営業所で予約電話を受けるという形でも、タクシー運賃で走れば、それはタクシー営業という扱いになります」と説明します。

 改めて「タクシー業務適正化特別措置法」を確認すると、ハイヤーは「運送の引受けが営業所のみにおいて行なわれるもの」で、タクシーは「ハイヤー以外」と定義されています。つまりタクシーは、ハイヤーのように営業所で運送を引き受けることも可能というわけです。この「営業所で運送を引き受ける」という点における両者の違いは、料金体系のみ、ということができるでしょう。

 全体としては、ハイヤーはタクシーの一種と位置づけられます。また、空港までの定額サービスがあったり、「デマンドタクシー」という新しいサービス形態が広まりつつあったりと、ハイヤーに比べタクシーの定義はゆるやかなもの、と見ることができるのかもしれません。

【了】
提供:乗りものニュース

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