運転時の「車間距離」は大切! でもどうやって測ったらいい? 目印なくても可能? 適切な車間を取る方法とは

近年、あおり運転の被害がしばしば報道されることもあり、運転時の車間距離の大切さが再認識されています。しかし、車間距離を把握するにはどうしたら良いのでしょうか。

適切な「車間距離」 測り方は?

 クルマを運転する時には、前後を走行するクルマとの間に適切な車間距離を取って走行しなければなりません。
 
 しかし、具体的にどの程度の車間距離を取ることが必要で、どのようにして距離を測れば良いのでしょうか。

車間距離の確保は大切 どうやって測る?
車間距離の確保は大切 どうやって測る?

 近年、あおり運転などがしばしば報じられていることから、適切な車間距離を開けることの重要さを感じている人も多いでしょう。

 前後を走行するクルマとの間に適切な車間距離が保たれていないと、前方のクルマが「あおり運転をされているのではないか」と感じたり、あるいは不安やイライラを生じさせてしまったりして、トラブルに発展するリスクがあります。

 ほかにも、車間距離が近いと、前方を走行するクルマが急ブレーキを踏んだ時に対応しきれず、追突事故を起こしてしまうかもしれません。

 車間距離を詰めすぎていると、「車間距離不保持違反」として、違反点数は高速道路では2点、一般道では1点、反則金は高速道路で9000円、一般道では6000円(それぞれ普通車の場合)が課されることとなります。

 では、適正な車間距離を保つためには何を目安に走行すれば良いのでしょうか。

 JAF(日本自動車連盟)によると「停止距離」がひとつの目安として挙げられるといいます。

 これは、ドライバーが危険を察知してブレーキを踏み、停止するまでの距離のことで、走行スピードによって大きく異なるため、状況に応じて適正な車間距離も変わってきます。

 例えば、一般道を時速40kmで走行中であれば停止距離は約22m、高速道路を時速80kmで走行中であれば約80mの車間距離を取る必要があるとされています。

 しかし、クルマを運転しながら具体的な距離を測ることは簡単ではありません。

 高速道路などでは、道路上への点線と「0m」「40m」「80m」などの表示が出てくる地点がありますが、これは前方を走行するクルマとの車間距離を測るための「車間距離確認表示板」です。

 NEXCO東日本によれば、表示板の間隔は制限速度が時速80kmのところでは40mごと、時速100kmのところでは50mごとに、原則各IC間に1か所ずつ設置しているといいます。

 また、車線と車線を区切る車線境界線は、8mの白線と12mの空白区間の計20mで構成されているということから、白線と空白区間が4セットで80m、5セットで100mの間隔を測ることができるため、目安にすると良いでしょう。

 一方で、こういった目安になるものがない場所や一般道では、時間で車間距離を取る「車間時間」という考え方について警視庁が公式サイトで案内しています。

 車間時間は、街頭や標識などをひとつの目印として、前を走るクルマがその地点を通過したタイミングから自分のクルマが通過するまでの秒数を数える方法で、この間隔が2秒程度となる距離が適切な車間距離だとされています。

 この時「イチ、ニ、サン」と数えると早くなってしまう可能性があるため「ゼロイチ、ゼロニ、ゼロサン」というように数えるのがポイントです。

 一方で、車間時間が4秒になるとほかのクルマが無理に割り込んでくるなどの危険もあるため、近すぎず遠すぎない2秒の間隔を取るようにしましょう。

※ ※ ※

 どの程度の車間距離を取れば良いか瞬時に判断することは難しいですが、車間距離確認表示板や車線境界線を活用して前のクルマとの距離を測る方法のほかにも、前のクルマとの間隔を秒数で測る方法があります。

 適正に車間距離を取ることで事故防止につながるだけでなく、あおり運転などのトラブルを回避するためにも、適正な車間距離を維持することが大切です。

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2件のコメント

  1. いつも秒数の話ばかりの気がするが、そもそも「前の車が急ブレーキで突然停止して、ぶつからずに停まれる距離」が、<前を見て>わからないようなドライバ―は、車の運転しちゃアカンのじゃないのか?
    ついでにいうと、制動距離ギリギリの車間距離でいいかのような話をする人も結構いるが、車運転する時は「前の車に全集中!なにかあったらブレーキだ!前以外はいっさいみない!」と前の車だけ見ているのか?という謎も。
    前の車だけでなく、前方の信号であったり、左右であったり、バックミラーであったり運転中って、わき見運転でなくても前の車以外をみることがあるんだけどさ。制動距離ギリギリの車間距離ではしっているというひとたちって、安全確認中に、前の車が急ブレーキ踏んだら「ぶつかってもしゃあないwww」なのかな???

  2. >一般道を時速40kmで走行中であれば停止距離は約22m

    もしその車間距離(時速40kmで約22m)ではしったら、ブレーキ踏みまくりだよね…。なにかあったら簡単に追突する。適切な車間距離はもっと余裕がないと危険すぎですね……というか、「停止距離は約22m」って間違っていない?「約22m」って「制動距離」だと思う。停止距離は、空走距離も含んだもの

    停止距離 = 制動距離 + 空走距離(反応時間×速度)

    さらに実際の走行では、制動距離で停まれるような全力ブレーキをすぐ踏む想定で運転しているわけではない。前の車にもし全集中していようが即全力ブレーキを踏む人なんていない。その上、安全運転していても前の車のブレーキランプ以外(前の車のふらつき、前の前の車、前方の信号、左の歩道や路側帯、周辺の二輪、左右、バックミラー等々)に視線がいっていることはたたあって、視線をはずしている最中にブレーキ踏まれても気づけないからその余裕時間もいる。
    そういうことを考量すると、時速の数値の8掛けか9掛け程度の距離(40キロなら、32mや36m)くらいはないと余裕のある運転はできないですね。

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