みんなが「ガードレール」だと思ってるもの 実は違った!? じゃあ一体何? 道路脇に設置される“柵”の正体とは?

車両用防護柵の課題とは?

 万一の際に車両の逸脱を防ぎ、乗員の安全を確保し、車両を誘導するなどして被害を最小限に食い止める優秀な車両用防護柵ですが、問題点がまったくないワケではありません。

 なかでも、かねてから課題とされていたのが「防護柵が景観に与える影響」についてです。

 道路に沿って連続的に設置される防護柵は、道路景観を構成する要素のひとつといえます。しかし、被視認性や視線誘導性の観点からガードレールは白色が標準とされていたため、景色に溶け込まず悪目立ちしてしまっていたのも事実です。

景観に配慮したガードレール
景観に配慮したガードレール

 21世紀に入り「美しい国づくり」を進める日本としては、防護柵も景観に配慮していくことが必要と景観法が施行されました。それと同じ2004年には、国土交通省が「景観に配慮した防護柵の整備ガイドライン」を策定しました。

 白色以外にダークグレー(濃灰色)、ダークブラウン(こげ茶色)、グレーベージュ(薄灰茶色)なども選べるようになり、現在は景色が見やすいガードパイプやガードケーブルの設置数も増加中です。

 そのほかでは、たわみ性防護柵の特性なので問題とまではいえませんが、クルマが衝突すると変形して壊れてしまう、緩衝材としての役目を終えてしまうのも一考の余地がありそうです。

 鋼製ガードレールの耐用年数は20年から40年とされていますが、少しの変形でも機能を果たせない可能性があるため交換しなければいけません。

 また、防護柵は長い距離でつながっているため、ぶつけた所だけでなく離れている所まで被害が及んでしまうのも難しいところです。

※ ※ ※

 少しの衝突でも広範囲にわたる交換が必要になる防護柵に万が一クルマをぶつけてしまったら、当然ながら弁償しなければなりません。

 代金は防護柵の種類や強度により異なりますが、1mあたり5000円から4万円程度。もちろん1mだけで済むことは少なく、さらには支柱やその基礎、工事の人件費や通行止めにする必要があればその費用も加算され、ちょっと当てただけなのに数十万円の請求なんていう話もザラにあるようです。

 ただ幸いなことに、ほとんどの自動車保険(任意保険)の対物賠償保険で補償の対象になっているので、加入していれば個人で支払うことはありません。しかし、翌年以降の保険料を考えたら気を付けるに越したことはありません。

 なお、防護柵に車両をぶつけてしまったら、運転者は警察と道路管理者に報告する義務があります。もしそのまま走り去ってしまうと当て逃げになり、違反点数と罰則が科せられますので、くれぐれもご注意ください。

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1件のコメント

  1. ガードレールに違いはないってことですね。
    内容が破綻してますよ。

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