4.8kmの長大トンネルで「岐阜‐福井」最短無料直結! 国道417号「冠山峠道路」ついに11月開通

岐阜県と福井県にまたがる国道417号「冠山峠道路」が、2023年11月に開通します。

冬期通行止めが解消

 国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所は2023年9月29日、建設を進めてきた国道417号「冠山峠道路」が、11月19日17時に開通すると発表しました。岐阜と福井を最短距離で結ぶ新たなルートです。

国道417号「冠山峠道路」の冠山トンネル岐阜側入口。2023年8月撮影(画像:国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所)
国道417号「冠山峠道路」の冠山トンネル岐阜側入口。2023年8月撮影(画像:国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所)

 国道417号は岐阜県大垣市を起点とし、福井県南越前町に至る延長約150kmの道路です。

 大垣市を出ると池田町を経て揖斐川沿いを北上。上流の揖斐川町では日本一の貯水量を誇る徳山ダム(徳山湖)の横を通ります。福井県側は池田町・越前市・鯖江市・越前町を経由します。

 このうち岐阜・福井の両県にまたがる冠山峠付近は、国道が途切れています。

 クルマで峠を越えるには、幅が狭く急勾配と急カーブが20km近く続く林道を走る必要がありますが、悪天候時は通れず、冬期通行止めも年間200日近くに上るといった課題があります。

 冠山峠道路は、この区間をショートカットする延長7.8kmの新しい道です。標高1256.6mの冠山の直下を長さ4834mの冠山トンネルで一気に通過し、国道の断絶区間をつなぎます。

 道路は幅員7m、車道2車線、設計速度50km/hで整備されます。通行料は不要です。

 また、道路の建設は国が担ってきましたが、開通後の管理は、福井県と岐阜県がそれぞれの県域を担います。

 岐阜県から福井県へ向かう主な道路は、名神+北陸道と、東海北陸道+中部縦貫道(国道158号)の2ルートがありますが、今回“第3のルート”としてこの冠山峠道路が加わります。

 岐阜県揖斐川町から福井県池田町へは現在、名神・北陸道経由で約150km・約150分、冠山峠の林道経由で約80km・約155分かかりますが、冠山峠道路が開通すると約65km・約85分まで短縮される見込みです。

 この両町にまたがる国道417号には「クラウンロード」という愛称が付けられ、豊かな自然や観光を楽しめるドライブルートとして今後PRされます。

【地図】山奥貫通! 岐阜~福井結ぶ「冠山峠道路」開通ルートを地図で見る(23枚)

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