トヨタ「セリカ」復活か!? 次期モデル開発に動きアリ? 登場するなら…スペックは? 高まる「セリカ愛」の行方
【これなら欲しい?】セリカ復活の道… 考えられる現実的なスペックとは
「GRスープラ」はBMW、「GR86」はスバルと共同開発と言う方法を取りましたが、これもその理由の1つなのです。
では、次期セリカが復活するためには、どのような手段がいいのでしょうか。
セリカ復活のためのヒントは歴代モデルにあります。
1つは「メカニズムの汎用性」です。歴代セリカはその時代に大衆モデル(カリーナ/コロナ、カローラなど)のメカニズムを上手に活用しながら開発されています。
それを現在に置き換えれば、「TNGAのフル活用」と言うことになります。
となると、プラットフォームは「GA-C」を活用するのが最も現実的です。
ちなみにカローラスポーツは全長4375mm×全幅1790mm×全高1460mmですが、最終型セリカ(7代目)のボディサイズ(全長4340mm×全幅1735mm×全高1305mm、ホイールベース2600mm)とり比較すると、全高以外の部分は近似性があります。
その上にクーペらしい伸びやかかつワイド&ローのフォルムが載るわけですが、そこは今のトヨタ・レクサスのデザインを手がけるSimon Humphriesデザイン統括部長率いるチームがいるので今のトヨタらしいデザインに仕上げてくれるでしょう。
恐らく、デザインや衝突安全性などを考慮しても、全長は4500mm以内、全幅1850mm~1880mmくらいに収められるでしょう。
2つ目は初代セリカで採用された「フルチョイスシステム」です。
これは初代セリカで設定されたアイデアで、スポーツバージョン(1600GT)を除くモデルはグレードを設定せず、エンジン(3種類)/トランスミッション(3種類)/エクステリア(3種類)/インテリア(8種類)を自由に組み合わせて、自分好みの仕様に仕立てる事が可能でした。
これを現代流に置き換えると「パワートレインのフルチョイスシステム」と言う事になります。
セリカ復活にはストーリーも大事ですが、単にノスタルジーではなく新たな提案が必要だと思っています。
今、トヨタに足りないモノは何かと言えば、筆者は「マルチパスウェイの象徴」だと思っていますが、それを次期セリカが担うべきだと考えます。
豊田氏が想うセリカGT-FOUR改めGRセリカはGRヤリス/GRカローラ譲りの直列3気筒1.6リッターターボ(G16E)+6速MT+GR-FOURの組み合わせが適任でしょう。
逆に佐藤氏が想うセリカはHEV/PHEV/BEVの中から自由に選択できるようにする。
つまり、他のモデルよりも先を行く「群戦略」を取るのです。
ちなみにGA-Cモデルを見ると、HEVはほとんどの車種、PHEVはプリウス/C-HR(欧州向け)、BEVはレクサスUX300eにラインアップ済みですので、技術的な面での問題はないはず。
しかし、ただ流用して搭載するのではなく、セリカにふさわしいパフォーマンスを実現させるためにも、現在開発中の次世代バッテリー技術を活かしてほしい所です。
このようなカタチで登場するのであれば、「セリカブランドの復活」と「トヨタのマルチパスウェイ戦略」という2つのインパクトを世の中に打ち出すことが出来るかもしれません。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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