トレンドは「丸」から「角」へ!? 気付けば増えてる「カクカクしたクルマ」 再びウケてる「3つの理由」とは
ユーザーが感じている潜在的な「声」とは
四角いデザインが支持される2番目の理由は「雰囲気」です。
先に四角い現行車種として挙げたモデルの多くに、SUVが含まれています。
現在販売されているクルマの主流がSUVだから、ということもありますが、それにしてもSUVと四角いフォルム、カクカクしたデザインは、古くから切っても切れない関係にあります。
しかしSUVの中には、トヨタ「ハリアー」や、レクサス、あるいは海外プレミアムブランドのSUVなどのように、滑らかでクーペのようなデザインのクルマも多くあります。
ただ、それらはオフロードをガンガン走るイメージが希薄で、どちらかといえば都会にマッチした雰囲気を持ちます。
一方、新型ランドクルーザー250は、ゴツゴツした岩場や悪路を平然と走りきる場面がよく似合います。
そのようなシーンでは、都会的なデザインや流麗なデザインより、無骨で道具感が強い、四角いクルマが似合うのは間違いないでしょう。
アウトドア人口が急拡大している現代で、四角いSUVが増えているのもうなずけます。
そして、四角いデザインが支持される3つ目の理由として挙げられるのは「新鮮さ」です。
最初に述べた「流行」とも関連するのですが、クルマのデザインに限らず、同じトレンドで生み出された製品が街中にあふれると、かえって飽きられてしまうことがあります。
現在の道路は、シャープな目つき(ヘッドライト)を起点にした曲線デザインのクルマが行き交っていますが、その中に忽然と四角いクルマが現れると、とても新鮮な気持ちになります。
現に筆者の愛車、日産「VWサンタナ」(1988年式)は、ドイツ本国で1981年に登場し、日産・座間工場で1984年から生産された生粋の1980年代車のため、その四角さは抜群です。
セダン車自体が珍しくなったことも含め、駐車場などでは明らかに違う空気感さえ漂わせていて、これを見た知人などからも「1周回って新鮮」「目をひく」といった声が返ってきます。
彼らからは「最近のデザインは食傷気味」「先鋭的過ぎてちょっとついていけない」といった声もあり、流麗で丸いデザインのクルマが増えたなかで、メーカーもユーザーが潜在的に求める声を拾い上げているといえます。
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1950年代から1960年代の古いクルマは、現在のクルマでは見られないデザインをまとっています。
同様に、主に1980年代の四角いクルマも今ではあまり見かけることはありません。
共通するのは、どちらもシンプルでクルマらしさにあふれ、視覚的な安心感があるように感じられることです。
これらを考えると、今後も四角いクルマはますます増えていくのではないでしょうか。
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