3500万円超えの日産「2ドアスポーツカー」現る!? ロールスロイスと同じシート表皮採用? 約9万km走った個体とは
日産「スカイライン GT-R(R34)」はごくわずかな台数がイギリスでも販売されました。そしてこのほど、その超希少なイギリス仕様のR34が中古車市場に登場しました。
激レア!?イギリス仕様の「R34」が販売中!
日本を代表する日産「スカイラインGT-R(通称R34)」ですが、実はごくわずかな台数がイギリスでも販売されました。
そしてこのほど、その超希少なイギリス仕様のR34が中古車市場に登場しました。
近年、1980年-1990年代の国産スポーツカーの相場が高騰しています。
その背景にはさまざまな要因がありますが、最も大きな影響を与えているのがアメリカの「25年ルール」です。
左ハンドルを採用しているアメリカでは、右ハンドル仕様の国産車などを登録することが事実上不可能です。
一方、製造から25年が経過したものに関してはいくつかの規制が緩和されるため、アメリカの公道を走行することが比較的容易となります。
その結果、「JDM(=日本市場専用車)」と呼ばれる当時日本でしか販売されていなかったクルマがアメリカへと渡るようになったことが、相場高騰につながっているとされています。
その代表的な存在が、日産「スカイラインGT-R」です。特に、1999年から製造されていた「R34」は、2024年に25年ルールの「解禁」を迎えることから、コンディションのよい個体はすでに数千万円という価格で取引されています。
日本でしか手に入らないという希少性から相場が高騰しているR34ですが、実は当時イギリスでごくわずかな台数が正規販売されていました。
左ハンドル仕様の開発が難しかったとされるR34ですが、イギリスは日本と同じ右ハンドルを採用していることから、多少の仕様変更のみで販売することができたようです。
イギリスではレーシングドライバーのアンディ・ミドルハースト氏が設立した「ミドルハースト・モータースポーツ」がR34の正規販売を担当していました。
同社は100台のR33を輸入した実績があることから、R34の正規販売をおこなうことは自然の流れでしたが、ヨーロッパの過酷な走行環境に対応する必要があると考え、いくつかの改良を施しました。
たとえば、アウトバーンでの走行を想定し、リミッターは155マイル/h(約248km/h)へと変更されたほか、スピードメーターも200マイル/h(約320km/h)のものへと交換されています。
また、内装はレザーを使ったものへと変更されています。「コノリーレザー」と呼ばれるこのレザーは、当時のロールス・ロイスやベントレーにも用いられていた最高品質のものです。
当時5万ポンド(現在のレートで約920万円)で販売されていたR34は、日本の自主規制に合わせた280PSという最高出力がやや非力であるなどの理由から、その人気は限定的と言わざるを得ないものでした。
ただ、近年の相場高騰もあり、いまでは「伝説のモデル」として注目を集めています。
そしてこのほど、その非常にめずらしいイギリス仕様のR34が中古車市場に登場しました。
イギリス中部のマックルズフィールドで販売されているこの個体は、1999年1月に生産されたものであり、イギリスに輸入されたもののなかではもちろん、R34全体のなかでも最も古い個体のひとつのようです。
この個体は、過去3人のオーナーによって5万8000マイル(約9万2800km)の走行がおこなわれているなど、日常的に使用されていたことがうかがえます。
状態については「年式相応のキズがある」とされているものの、「ベイサイド・ブルー」に彩られたそのボディは美しい状態が保たれています。
一方、シートは日本仕様の純正品となっているようです。また、エンジンルームを見る限り、給排気系などにもカスタムが施されていると見られます。
なお、この非常に貴重なイギリス仕様のR34は、20万ポンド(約3690万円)という価格が付けられており、円安ということを差し引いても、国内で販売されているR34よりも割高に設定されています。
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およそ1万2000台あまりが生産されたというR34のうち、イギリス仕様はわずか80台だったといいます。
その希少性が中古車市場でどのように評価されるのか、今後の動向が注目されます。
アメリカの話をイギリスの話とごっちゃにしてないか?
内装はどの写真もGB仕様ではないですね。ヘッドライトもキセノンです。
写真の個体は別ものですね。