西九州道は「最西端へ!」 建設中の松浦佐々道路で初の「トンネル貫通」 計画されているルートは?

西九州道の一部を構成する松浦佐々道路の建設が進んでいます。2023年9月2日には、同路線で初めてトンネルが貫通しました。

西九州道の西端を結ぶ松浦佐々道路

 国土交通省九州地方整備局長崎河川国道事務所は2023年9月4日、松浦佐々道路(西九州道)の松浦2号トンネル(仮称)が2日に貫通したとSNSで報告しました。

松浦佐々道路「松浦2号トンネル(仮称)」坑口付近の工事進捗状況。2022年1月撮影(画像:国土交通省九州地方整備局長崎河川国道事務所)
松浦佐々道路「松浦2号トンネル(仮称)」坑口付近の工事進捗状況。2022年1月撮影(画像:国土交通省九州地方整備局長崎河川国道事務所)

 松浦佐々道路は、長崎県の松浦市(西九州道の松浦IC)と佐々町(同・佐々IC)を結ぶ延長19.1kmの高規格幹線道路です。2014年度に事業化され、自動車専用道路として幅員12.0m、2車線(片側1車線)、設計速度80km/hで整備が進められています。

 福岡市を起点とし、佐賀県唐津市・伊万里市、長崎県松浦市・佐世保市などを経由して佐賀県武雄市に至る西九州道の一部を構成します。また、長崎県北部の幹線道路である国道204号のバイパス路線としての性格も持ち合わせます。

 途中には、平戸ICと江迎鹿町ICが設置されます。両ICとも場所は佐世保市内ですが、平戸ICは九州最西端に位置する平戸市への玄関口となります。

 今回貫通したのは、その松浦佐々道路の松浦2号トンネルです。

 松浦市内に位置するこのトンネルは延長1298mで、松浦佐々道路で計画されているトンネル7本のうち最初に貫通しました。

 長崎河川国道事務所によると、2日に開かれた貫通式には、国会議員・行政関係者・施工者・地元住民ら約80人が出席し、貫通発破、貫通点での通り初めの儀、鏡開きで貫通を祝ったといいます。

 トンネルは軟弱な地盤の区間があり、掘削面が崩壊するなど慎重な作業を要する難易度の高い工事だったそうです。

 松浦佐々道路が開通すると松浦~佐世保間や平戸~佐世保間の所要時間が大幅に短縮され、観光や救急医療アクセスなどへの寄与が期待されています。

 同事務所は「引き続き、松浦佐々道路の早期完成に向け事業を推進してまいります」としています。

【画像】松浦佐々道路の計画ルートと、貫通した「松浦2号トンネル」の様子を見る(5枚)

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