道路の白線、消えかけてたらどうする? 「誰に言う?」 線により異なる相手とは

道路の線が消えかけている場合はどうしたら良いのでしょうか。

 クルマで街を走っていると、道路のセンターラインや横断歩道が消えていたり、かすれて見えにくくなっていたりする場合があります。
 
 ドライバーからすると「早く線を引き直して欲しい!」と感じますが、このような白線は一体どこに相談すれば良いのでしょうか。

白線が消えかけている…誰に言えばいいの?
白線が消えかけている…誰に言えばいいの?

 クルマを運転していると、ときどき道路のセンターラインや右折レーン、横断歩道などの白線が摩耗して見えにくくなっている場所を見かけます。

 特に横断歩道や、道路の先に横断歩道・自転車横断帯があることを知らせるダイヤマークなどが消えていると横断歩道の存在に気づくのが遅れる可能性も。

 では、道路上の白線が消えている、または消えかかっているような場合にはどこに相談すれば良いのでしょうか。

 道路の補修については、基本的にその道路を管轄する「道路管理者」が窓口となりますが、実は道路や白線の種類によって相談先が異なります。

 たとえば、国が管理する国道であれば国土交通省の国道事務所、県や政令指定都市が管理する国道および県道の場合は県の土木事務所、市道の場合は市の道路維持課や建設課など、それぞれ管轄が分かれます。

 さらに白線の中でもセンターラインや車線境界線、外側線などは前述のような道路管理者が担当していますが、一時停止線や横断歩道、ダイヤマークなどについては公安委員会、つまり警察署が担当しています。

 具体的には、国が管理する国道のセンターラインが消えている場合は管轄の国道事務所に、一時停止線や横断歩道が薄くなっている場合には最寄りの警察署に連絡するといったイメージです。

 また白線ではありませんが、黄色のセンターライン(追越しのための右側部分はみ出し通行禁止)についても規制をともなう標示であるため、警察署の管理となります。

 一時停止線や横断歩道などのように交通規制に関連するものは「警察」と覚えておくか、道路管理者が分からない場合には、最寄りの市役所や町村役場に相談しましょう。

 また警察が担当する道路標示や標識について相談する際は、各都道府県警察のホームページ内にある「標識BOX」から、メールで連絡することも可能です。

 ただし、北海道警察の標識BOXでは『「信号機が消えている」、「標識が倒れている」といった急を要するものは、メールではなく110番通報をお願いします』と掲載されており、緊急の場合には電話通報が必要といえます。

 加えて、道路の補修に関しては予算の都合上すぐには直せなかったり、降雪量の多い地域では補修を春まで待つケースもあります。

 交通量が多く道路の摩耗が激しい場所や通学路、過去に交通事故があった場所、住民からの要望が多い場所などは優先的に補修してもらえる傾向にあるため、自治会で要望を出す、積極的に情報提供するなどの行動が重要といえるでしょう。

 なお、白線が消えかかっている以外にも道路が陥没している、土砂崩れが起きている、倒木がある、動物の死骸が放置されているといった異常があれば、道路管理者に連絡することで対応してもらえます。

※ ※ ※

 交通量が多い道路や日当たりの良い道路は白線が劣化しやすいほか、豪雪地帯では冬の除雪車によって道路の表面が削られてしまうケースもあります。

 普段利用する道路で気になることがあれば、道路管理者や警察署へ連絡してみましょう。

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1件のコメント

  1.  道路の管理瑕疵によって他人に損害を与える事案は刑事訴訟や民事訴訟にできる場合があります。
     また、管理者に刑事責任、民事責任を負わせないと、管理瑕疵を十分には行わない可能性があります。(謝って済むならば、面倒な仕事などは増やそうとしないのが公務員の性質です。)
     国家賠償法第2条第1項の瑕疵は無過失責任であると判事されています。そして管理の瑕疵とは、通常有すべき安全性を欠いているものをいうので、道路の白線が消えるなどが主たる原因で事故を起こすことになった場合は、通常有すべき安全性を欠いているといえ、国家賠償の対象となります。そして、国家賠償法第2条第2項で、損害の原因について責に任ずべき者があるときは、国又は公共団体は、これに対して求償権を有する。とされ、公務員が管理を怠っている場合には、公務員個人にも求償が及ぶこともあります。
     白線が消えていることを伝えるだけでなく、必要に応じて損害賠償を請求することが、適切な道路管理につながると思います。公務員が最も嫌がることをすることが、公務員の行動を律することとなるといえます。

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