自動運転「機能の限界や注意点について周知徹底を」 追突事故受け国交省が要請
2016年11月に発生した追突事故を受け、国土交通省と警察庁が、自動運転機能の限界や注意点をクルマのユーザーへ十分に説明するよう、業界団体に要請しました。
「現在の自動運転は『完全な自動運転』ではない」
国土交通省と警察庁は2017年4月14日(金)、市販車に搭載されている現在の自動運転について、機能の限界や注意点を正しく理解したうえで、ユーザーに対して十分に説明するよう、クルマの業界団体に要請したと発表しました。
2016年11月、千葉県八千代市で、日産の試乗車が「プロパイロットシステム」を使用して走行していた際、前方にクルマが停まっているのを運転者が認識していたにも関わらず、自動車販売店店員の誤った認識に基づく指示により、ブレーキをかけずに前進。結果、前のクルマに追突し、追突されたクルマに乗っていた2人が負傷する事故が起きました。追突時、衝突被害軽減ブレーキは走行環境の影響から作動しませんでした。
国土交通省と警察庁はこの事故を踏まえ、日本自動車工業会、日本自動車輸入組合、日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会、日本中古自動車販売協会連合会に対し、販売店の店員などが自動運転機能を正しく理解し、クルマのユーザーへ十分に説明するよう要請。現在の自動運転機能は、運転者が責任を持って安全運転を行うことを前提とした「運転支援技術」であるとし、クルマが自律的に安全運転を行うような、「完全な自動運転」ではないと説明しています。
また、クルマのユーザーに対しても、自動運転機能について不明点があるときや、クルマを購入する際は、ディーラーなどにおいて、運転支援技術の機能や注意点について確認するよう呼び掛けています。
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提供:乗りものニュース