なぜ最近「カクカクしたクルマ」増えてきた? 曲線には無い魅力がある? 今後のデザイントレンドとは
カクカクした直線的なデザインを持つクルマがいくつか登場しています。今後さらにそうしたクルマが増えていくと予想されますが、そこにはどんな理由があるのでしょうか。
直線的なデザインのクルマが増えてきた納得の理由
曲線を活かした流麗なデザインのクルマが主流の昨今ですが、最近では直線的なデザインを持つクルマもいくつか登場しています。
今後さらにそうしたクルマが増えていくと予想されますが、そこにはどんな理由があるのでしょうか。

1990年代以前のクルマを見ると、現代よりも角ばったシルエットのものが多いことがわかります。
その最大の理由は、当時は技術やコストの面から現代のような流麗なデザインのクルマを大量生産するのが難しかったことにあります。
一方、その後技術が進歩したことによって、トヨタ「エスティマ」や「プリウス」のような曲線を活かしたデザインのクルマが登場し、多くのユーザーから「近未来的」という評価を得ることに成功しました。
しかし、近年では直線的なデザインが回帰しつつあるように感じます。
たとえば、トヨタ「ランドクルーザー250」やホンダ「ステップワゴン」や「N-BOX カスタム」は、直線を活かしたデザインが特徴です。
また、日本導入の予定はありませんが、2023年に7月に世界初公開されたヒョンデ「サンタフェ」は、それまでの流麗なボディラインから直線基調のシルエットへと大胆に生まれ変わり、多くの人々を驚かせています。
もちろん、これらのモデルが直線的なデザインを採用する理由はそれぞれです。
ただ、筆者は今後こうしたデザインがひとつのトレンドになるのではないかと予想しています。
クルマのデザインに直線を採用することによるメリットは少なくありません。
ひとつは、物理的に大きなスペースをとることができるという点です。
たとえば、軽ハイトワゴンやミニバンのような居住性が求められるモデルでは、限られたボディサイズのなかで最大限の居住性を実現するために直線的なデザインが採用されることがほとんどです。
同様に、SUVでも居住性を重視するモデルでは直線基調のデザインを採用するケースが見られます。
また、曲線を活かした流麗なデザインが多いなかでは、直線的なデザインはかえって新鮮に映り、先進的な印象を与えることができるという点もあります。
ヒョンデはこの点をうまく活用し、上述したサンタフェのほか、BEVの「アイオニック5」などで直線的なデザインを採用しています。
また、いわゆる「タフ系」のSUVでは、直線基調のデザインを採用することでより無骨な印象を与えられるというメリットもあります。
























































