530馬力超え! 「“超豪華”爆速ミニバン」に驚愕! 約1000万円超えの“凄顔”大型モデル「ジーカー009」とは?
500馬力超え! その実力はいかに
また、スライドドアにはタッチパネルが搭載されていることには非常に驚かされました。
両側のドアパネルでは左右ウィンドウに加え、ガラスルーフのシェードが操作できます。そのすぐ隣には時計やエアコン操作などがおこなえる簡易的な円形ディスプレイも装備されています。
このような装備は同時に試乗した他の大型ミニバンだけでなく、高級ミニバンの代表格であるトヨタ「アルファード」・「ヴェルファイア」の最新モデルでも見たことがありません。
天井部には15.6インチのルーフディスプレイが備え付けられています。音楽や映画、ドラマなどのエンターテインメントだけでなく、ビジネス層を考慮したビデオ会議機能も搭載しています。
また、意外と軽視されがちなGUI(グラフィックユーザインタフェース)もしっかりとデザインされている印象を受けました。メインメニューでは車速、リモコンの電池残量、車内・車外温度、時間が画面上部に表示されています。
使用されているグラフィックやフォントはジーカー専用となっており、こういった点でもジーカー特有の「特別感」を演出するのがとても上手だと感じました。
ルーフディスプレイではインフォテインメント以外に「ヒーリング機能」も搭載しています。
これは「森林」「雨音」「焚火」「海岸」「渓流」「夏日」の6つのテーマに沿った環境音が収録されている機能で、一定時間再生することでリラックス効果を得られるものとしています。
車内で過ごす時間をより一層演出するためにエンターテインメント機能を拡充するメーカーは多いですが、逆にこういったリラクゼーション方面にも注目する視点は新鮮であると思いました。
また、車内オーディオはジーカー 001同様にヤマハが手がけたオーディオシステムを採用しており、20個のスピーカーで特別な音響空間を演出します。
ジーカー 009はどちらかというとショーファードリブン(運転手付きのクルマ)を見据えた設計ですが、実はドライバーズカーとしても十分にスポーティーな実力を備えています。
0-100km/hは4.5秒という驚異的な加速性能に加え、「エコ」「ノーマル」「スポーツ」「スノー」の4種類のドライブモードも選択可能です。
実際に乗ってみた感想としては、スポーツモードではジーカー 009の持つキャラクターがより一層スポーティーになるのがはっきりと感じられ、加速感の向上や足回りの適度な硬さなど、「高級ミニバンにここまで求めるのか」と感じました。
ですが、確かに全体的なシルエットは低めに抑えられていますし、その点を考慮すれば「高級スポーティーミニバン」と形容するのが正しいのかもと思いました。
中国本国での価格は「WE」グレードが49万9000元(約1002万円)、上級「ME」グレードが58万8000元(約1180万円)となります。
なお、中国では大型ミニバン市場が盛り上がりを見せており、各メーカーはこぞって大型ミニバン車種を続々とリリースしています。
ジーリーもその流れに乗った形ですが、ジーカー 009はほかとは一線を画すクオリティ。もはや別格のミニバンを生み出したと感じました。