よく見る「応談」の中古車 なぜ価格を表示しない? なかには困惑するユーザーも 価格表示の問題点とは

「ASK」が問題にならない理由とは?

 このように、応談の理由はいくつかあるようですが、販売する上で問題はないのでしょうか。

 自動車公正取引協議会(自動車公取協)は、以下のようにコメントしています。

「規約では、店頭の展示車にはプライスカード等により価格表示が義務付けられていますが、広告は価格表示が義務付けられておらず、現状の『ASK』や『応談』の表示で何かトラブル等が多発している訳ではないことから、一部の旧車や希少車、大型車等で行われている『ASK』や『応談』の表示が、直ちに問題となるとは考えておりません」

 店頭で展示する場合は価格表示が義務付けられていますが、広告として掲載するのみであれば現状、価格表示にルールは設けられていないようです。

今後は価格の明記がルール化される可能性も(画像はイメージです)
今後は価格の明記がルール化される可能性も(画像はイメージです)

 一方で、中古車を検討する上で価格は重要な情報であることから、自動車公取協では会
員事業者に対し、問い合わせへの回答や研修会など積極的に価格を表示するよう指導して
いるとのことです。

 また、前出の中古車販売店のように、問い合わせを増やすために応談表示を用いるケースに関しては、問題視しているとも話します。

「旧車や希少車などにおける、『価格を表示したくない』『問い合わせを増やすため』と
いう理由で、積極的な情報提供を阻害するような使われ方が広がるようであれば、規約の
見直しや、中古車情報誌媒体社に対する積極的な価格表示の実施に関する要請を行うこと
など、検討も必要と考えます」

※ ※ ※

 なお、自動車公取協は自動車公正競争規約・施行規則を改正し、2023年10月から、販売価格を表示する場合に車両価格に諸費用を加えた「支払総額」を表示すること、その内訳として車両価格、諸費用の額を明記するルールへと変更すると発表しています。

 この改正では、現在のところ応談価格の表示についての変更点はないようですが、今後中古車を探すユーザーから様々な声が寄せられれば、価格に関して透明性のある表示の義務化が進められそうです。

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