夏の風物詩、違反になる? 道路や駐車場で「花火」はしたらダメ? どんな法律に触れるのか
花火によるトラブルで刑法第116条の「失火罪」に問われる恐れも? どういうこと?
そのほか、私有地の空き地や駐車場などで花火をする際にも注意が必要です。
風の強いときや、しっかりと火の始末をしていなかった場合には火が周りの草や紙などに燃え移り、火事の原因となることがあります。
仮に花火の不始末で火事に発展し、建物などを燃やしてしまった場合には刑法第116条の「失火罪」に問われる恐れがあります。
加えて、軽犯罪法第1条第9号には「相当の注意をしないで、建物、森林その他燃えるような物の附近で火をたき、又はガソリンその他引火し易い物の附近で火気を用いた者」に対して拘留または科料という罰則も設けられており、火気の取扱いには十分気をつけなければいけません。

また駐車場では花火が周りのクルマに当たって傷が付いたり、ブロック塀などに焦げ跡が残ったりするケースが想定されます。
その場合には所有者から損害賠償請求をされる可能性があるため、花火の際にはできるだけ周囲に何もない広い場所を選定することも重要といえます。
※ ※ ※
個人で花火をする際には条例などで禁止されていない場所で、なおかつ周囲の人に迷惑とならない時間帯を選びましょう。
また火事にならないように水の入ったバケツを用意する、燃えやすいものを近くに置かないといった対策を講じるほか、周りの人や建物などへの配慮を怠らないことが大切です。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。


















