台風時に「クルマの運転」は何に気をつける? 水没時「割るべきガラスはどれ?」 覚えておくべき項目とは

台風7号が日本列島に上陸する見込みですが、万が一クルマの運転をする場合にどのようなコトに注意すべきなのでしょうか。

不要不急の外出をしないことが望ましいが…それでも運転する場合は?

 2023年8月15日から16日にかけて日本列島に上陸する台風7号。航空会社や鉄道会社、高速道路会社など各所で計画運休(欠航)や通行止めなどがアナウンスされています。
 
 そうした中で台風の最中に運転をしなければならない場合にはどのようなことに注意するべきなのでしょうか。

台風時の強風や突風は油断すると思わぬ事故やトラブルに繋がる
台風時の強風や突風は油断すると思わぬ事故やトラブルに繋がる

 台風やゲリラ豪雨といった自然災害の際には、さまざまなトラブルが起こる可能性が考えられ、基本的には台風が予想されている場合は外出を避けることが望ましいです。

 それでも様々な用事により、クルマで出かけることがあるかもしれません。では、どのようなことに注意をするべきなのでしょうか。

 まず台風接近前に燃料の残量チェックしましょう。

 台風が接近することでガソリンスタンドが休業することもあり、早めの給油が必要です。

 運転時には、視界不良と強風に注意が必要です。とあるロードサービス隊員によれば「突然の豪雨に見舞われた場合、とくに意識していただきたいのは視界がぐっと悪くなるということです」と話しています。

 これは自分の視界だけでなく、周囲から自分のクルマの存在が認知されにくいうことでもあります。

 そのため、視界確保としてはワイパーを使用すること意外にも昼間でもヘッドライトを点灯させることで周囲に自分の存在をアピールしておくことが可能です。

 また台風では、暴風や突風によりハンドル操作が難しくなります。特にトンネルの出口付近や橋の上、防音壁の切れ目、また海沿いの道路などは強風や突風の要注意ポイントです。

 このような状況ではハンドルが取られないように、両方の手のひらでハンドルを軽く前に押すように握ると安定しやすくなります。

 また乗り降りの際のドア開閉時にも注意が必要で、強風や突風にあおられてドアを破損する場合や、閉める際に指などを挟んでケガをすることがあります。

 さらに道路状況としては、目の前に冠水路を発見した場合には入らず迂回することが大切です。

 JAFユーザーテストでは、セダンタイプのクルマで水深30cmであれば、時速30kmでの走行は可能でした。

 しかしエンジンルームに水が浸入しており、エンジンが止まる可能性があることがわかっています。

 もし水没してしまったらまず落ち着いて脱出タイミングを伺います。ドアはある程度車内に水が入らなければ、車外の水圧によりすぐに開けることができません。

 心理的にはすぐに外に出たくなりますが、ドアを開けるには外と水位の差が少なくなったときが脱出のチャンスとなり、ドアにかかる水圧が小さくなると、ドアが開けられます。

 ドアが開けられるようになったら、落ち着いてチャンスを見極め、大きく息を吸い込み、足などに力を込めて押し開けることで脱出します。

 その他、脱出時にシートベルトの切断やガラスを割ることの出来るハンマーが市販されているため車内に積んでおくことが良いかもしれません。

 なおクルマのガラスにはいくつかの種類が存在します。フロントガラスは割れづらい素材のため、出来ることならサイドガラスを割ることが推奨されています。

 ただし最近のクルマでは運転席・助手席のサイドガラスも割れづらい素材を使っている車種もあり、後席のサイドガラスを割るのが良いかもしれません。

道路冠水時に生じるクルマの不具合(画像:国土交通省)。
道路冠水時に生じるクルマの不具合(画像:国土交通省)。

※ ※ ※

 その他、自分が加入している自動車保険を事前に確認しておくことも大切です。

 保険の内容によっては台風などの自然災害をカバーしていることもあり、被害に合う前にどのような内容なのかを把握しておきましょう。

 最後にクルマの運転だけに限らず台風が予想されている場合には、自治体の作成するハザードマップを利用し事前に危険個所を確認し、常に最新の情報を収集して早めの避難を心掛けましょう。

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