首都高の「謎のイカ耳」何のため? ずっと造りかけ? 1箇所だけじゃない謎スポットの正体とは
よく見ると…あった! イカの耳スポット3選
それでは、幻の内環状線につながる予定だったイカの耳をみてみましょう。
耳の部分が長く見応えがあるのは、首都高5号池袋線の飯田橋料金所付近です。
内環状線はここ飯田橋料金所付近で5号線に合流し、神田川沿いに進んでから1号上野線と接続、さらにその先は7号小松川線とつながる予定でした。
実際に、1号上野線との合流地点である岩本町付近にもイカの耳があります。
地上からは、昭和通りと靖国通りが交差する岩本町交差点の高架を見ればわかります。
また7号小松川線では、きれいなイカの耳のかたちではないものの、両国ジャンクション付近の上り道と下り道にそれぞれ合流予定部分が残っています。
さらに、内環状線のほかにも未着工な道路はあります。
例えば、1号上野線については、道路を中央環状線まで延伸する2期の整備計画があります。
この延伸先である中央環状線の合流地点もイカの耳スポットです。
荒川に沿った扇大橋北詰交差点から西新井橋北詰交差点の間にあるのですが、接続しやすいように内回り道側と外回り側のイカの耳に高低差がつけられています。
また、首都高速神奈川3号狩場線では、かつて高速磯子線という新路線と接続する計画がありました。
磯子線は、横浜高速2号線から分岐し、掘割川に沿って横浜市磯子区で高速湾岸線に接続する予定でした。しかし、建設は進まず、狩場線の阪東橋出入口付近にイカの耳だけが残っています。
なお、イカの耳は新路線の接続のためだけに準備されるわけではありません。
首都高湾岸線では、浦安料金所近くにある境川橋の付近に、出入り口ランプの建設に備えたイカの耳がみられます。この出入り口ができることにより、湾岸線と並走する国道357線との流れがスムーズになるそうです。
これまで首都圏のポイントをみてきましたが、全国の高速道路にもイカの耳は存在するようです。
いずれにしても、新路線がいまだ着工されていないということ。構想当時とは環境が変わり今となっては必要なくなったものの、計画書類上は残されているケースもあるようです。
もちろん、道路建設には多大な費用がかかることもあり、こうした計画が着工する可能性は低いといえそうです。
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イカの耳の多くは、過去に計画された高速路線の名残りといえます。
新線建設の見込みが少なくなったところでは、緑化されているケースもあるようです。
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