なぜ「車線減らした?」 チャリ用レーン新設で渋滞起きない? 危険な歩道減らす対策
自転車専用レーンはクルマの通行に影響を与える?
東京都江戸川区船堀街道は、元々片側2車線の車道を歩行者と自転車との接触事故を減らすために1車線減らして、自転車専用レーンを新設工事しました。
また、船堀街道と葛西橋通りが交差する葛西橋東詰交差点において、従来は「右折/直進/左折」のそれぞれの車線がありましたが、自転車レーン増設により「右折/直進&左折」という形に変更されています。
歩道を含めた道路の幅は変更が難しいため、自転車専用レーンを設けるためには歩道か車道のどちらかを調整しなければなりませんが、現状では車道側を調整して整備することが多いようです。
葛西橋東詰交差点の自転車専用レーンを設置をおこなった東京都第五建設事務所 補修課の担当者は、設置にいたった経緯に関して次のように話します。
「近くには小学校などがあり学童が多いことや、狭い道に自転車が乗り上げて走行することも多く、危険な歩道になっていました。
そのため、学校から自転車レーン整備の要請があり、設置にいたりました。
また、周辺エリアで自転車レーンのネットワークができていたこともあり、自転車のスムーズな通行と、学童などの歩行者の安全を確保することが自転車専用レーンを設置した目的です」

さらに、自転車専用レーンを設置したことによってどのような影響があったのでしょうか。前出の担当者は次のように話します。
「もともと片側2車線の道路でしたが、歩道側の道路が2.5mしかなく実質1車線の利用となっていました。
そのため、歩道側の道路に2mの自転車レーンを作り、さらに歩道を50cm拡張しました。
そのため、歩行者は自転車と同じ道を通行することなく、かつ道幅が広がったことで安全にゆとりのある通行ができるようになっています。
また、車道は片側1車線となりましたが、それによって渋滞が発生したなどの声は今のところ特段来ていません。
それは、もともと歩道側の道路は駐停車などでしか使われていなかったため、クルマの通行にはさほど影響は出ていないためです」
※ ※ ※
自転車レーンの設置は、道路の幅員が狭いところの場合、車線を削ってまで工事する必要があります。
しかし、歩行者への安全確保や環境問題の観点から人口の多い都心部では、自転車専用レーンの整備は必須といえます。
一方で、自転車レーンによって自動車の渋滞を引き起こさないように、周辺の交通状況も加味しながらの設置が望ましいかもしれません。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。



















