クルマの「半年点検」受けないとダメ? 実は「車検」とは全く別物だった! そもそも何が違うのか
クルマを所有していると、「6カ月」、「12カ月点検」、「24カ月点検」といった定期点検の案内が来ますが、それらは受けないといけないのでしょうか。「車検」との違いは何なのでしょうか。
「定期点検」と「車検」って何が違う?
クルマの「定期点検」には、「6カ月点検」、「12カ月点検」、「24カ月点検」の3つがあります。
また、新車は3年で1回目、以降は2年後ごとに受ける「自動車検査登録制度」、いわゆる「車検」もあります。これらは何がどう違うのでしょうか。
販売店などから半年ごとの定期点検を案内するハガキやメールが送られてきたり、担当営業マンから電話で案内を受けることがありますが、3つある定期点検のうち、6カ月点検はメーカーが推奨しているものとなり、受けなくても問題はないのです。
一方、12カ月点検、24カ月点検は「道路運送車両法」で定められている法的点検となり、安全に走行するために受けることが義務付けられています。しかし、実際には受けなかったからといって罰則が定められているわけではありません。
では、それぞれどのような点検をおこなうのでしょうか。
6カ月点検では、エンジンのかかり具合やブレーキチェック、またバッテリーやエンジンオイルなど、クルマの状態に変わったところがないかを確認します。それほど大掛かりな検査ではないため、1時間ほどで終わり、費用は5000円前後です。
12カ月点検は、エンジンやブレーキ、ベルトに問題がないかなど、全部で27の項目を確認します。
一部の検査では分解して異常がないかを確認するため、2時間ほど必要。混雑具合によってはクルマを預けないといけない場合もあります。点検費用は1万円から2万円ほどです。
24カ月点検になるとさらに大掛かりな検査になります。検査項目は、12カ月点検の倍以上となる56項目。各部分の状態だけでなく、環境性能なども細かくチェックします。
費用は排気量や車種によって異なりますが、だいたい2万円から5万円。検査終了まで半日から丸1日、場合によっては数日クルマを預けることもあります。
車検は、新車登録から3年後に受ける1回目以降は、24カ月点検と同じ2年ごとに受けます。
そして、車検と24カ月点検はセットで受けることが一般的なので、このふたつが同じものだと思っている人もいるでしょう。しかし、実はこのふたつはまったくの別物です。
24カ月点検は、先述のようにクルマの状態を検査するもの。異常がないか調べ、何かしらの不具合があった場合は修理や交換、調整をおこないます。
一方、車検では、クルマが保安基準に適合しているかどうか調べます。
例えば、車両のサイズやヘッドライト、バックミラー、ホーンといった装置が基準を満たしているのか確認したり、排ガス性能のチェックなどを実施します。そして車検は切れていると罰則や罰金が科せられることになります。
このように24カ月点検と車検は、検査の方向性が異なるというわけです。
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自動車ディーラーの販売員によると、「オイルや空気圧など、普段あまりクルマの状態を確認しない人は6カ月点検を受けておくのがお勧めです」といいます。
安全に走行するだけでなく、クルマに長く乗るためにも、定期的な点検を受けたほうが良いでしょう。
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