レクサスの新型「超高級ミニバン」今秋発売! 「アルヴェル」超えのリセールバリューは「LM」に期待出来るのか

新型アルファードの残価率は驚異の67%!新型LMもそれに続く?

 もちろん、新型LMの価格や詳細が発表されていない現時点では、残価率がどの程度に設定されるのかも不透明です。

 一方、公式にはアナウンスされていませんが、新型LMは新型アルファード/ヴェルファイアと多くの部分を共有するモデルであることから、それらに設定されている残価率が参考になるかもしれません。

 トヨタモビリティ東京の場合、新型アルファードの最上級グレードである「エグゼクティブラウンジ」に対して、3年後の残価率を67%に設定しています。

 850万円という「エグゼクティブラウンジ」の車両価格から計算すると、3年後に569万5000円での買い取りを保証するということになります。

 逆に言えば、3年間で支払うのは車両価格の33%である280万5000円に、金利手数料を合わせた金額です。

 この残価率は、トヨタ「ランドクルーザー」と並んで国産車としてはトップクラスの数字です。

 新型LMは日本国内では完全新型車ではあるものの、新型アルファード/ヴェルファイアに近い性格を持っていることを考えると、残価率もかなり高く設定されるのではないかと予想されます。

ラグジュアリームーバーとなる新型LM
ラグジュアリームーバーとなる新型LM

 一方で、プレミアムブランドの高級車でなおかつショーファーカーとしての性格が強いモデルは、残価率が低く設定されるという傾向があります。

 たとえば、レクサスのフラッグシップセダンである「LS」の最上級グレード「エグゼクティブ」の場合、3年後の残価率は41%とやや低めです。

 これは、法人ユーザーの多くはリースによって新車でショーファーカーを購入することや、そもそもショーファーカーは個人ユーザーの需要がほとんどないことから、中古市場での人気が低く、リセールバリューも低くなるという事情があります。

 新型LMには3列シートの6/7人乗りモデルも用意されていますが、日本にはまず「4人乗り仕様(2.4リッター直列4気筒ターボハイブリッドシステム)」から導入予定です。

 そのため価格帯から考えても、新型アルファード/ヴェルファイアよりも残価率はやや低くなるとも考えられます。

 それでも「リセールバリューのよいクルマ」の基準である「3年後の残価率が50%以上」を超えることはほぼ確実と言えそうです。

 新型LMの車両価格が仮にLSと同程度だった場合でも、リースを利用した際の月々の支払額には大きな差が生じることになります。

 そうなると、LSから新型LMに乗り換えるユーザーも一定数登場することになりそうです。

※ ※ ※

 残価率は、リースや残価設定ローンを利用する法人や個人はもちろん、現金一括や通常のローンで新車を購入するユーザーも把握しておくメリットが大きいものです。

 残価率は、新車の供給状況や国内外の中古車市場の動向などによって左右されるため、一定期間ごとに見直しが行われます。

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Writer: PeacockBlue K.K. 瓜生洋明

自動車系インターネット・メディア、大手IT企業、外資系出版社を経て、2017年にPeacock Blue K.K./株式会社ピーコックブルーを創業。グローバルな視点にもとづくビジネスコラムから人文科学の知識を活かしたオリジナルコラムまで、その守備範囲は多岐にわたる。

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