アンダー300万円のトヨタ「3ドアスポーツカー」設定アリ! パワーは「控えめ」でも十分スポーツできる!? 「GRヤリス」最廉価モデルの詳細は
トヨタのコンパクトスポーツカー「GRヤリス」には唯一300万円を切るグレードがあります。どのようなモデルなのでしょうか。
パワーはかなり控えめも高剛性ボディは共通
トヨタの主力コンパクトカー「ヤリス」シリーズのなかで、ハイパフォーマンスを追求したのが「GRヤリス」です。
そんなGRヤリスの最廉価グレードは、スポーツカーながら300万円を切る魅力的な価格設定になっています。どのようなモデルなのでしょうか。
ヤリスはエントリークラスのコンパクトカーで1999年に登場しました。
日本だけでなくヨーロッパやアジアなど世界70か国以上で販売されるなどグローバルに展開。トヨタブランドにおける基幹車種に位置し、世界戦略車のポジションを担っています。
国内では初代から2010年登場の3代目までは「ヴィッツ」という車名が用いられていましたが、海外では一貫してヤリスの名称で販売。
2020年2月に登場した4代目の現行型では、国内外の呼称が統一化され、日本においてもヤリスの名称で販売されることとなりました。
なかでもGRヤリスは、世界ラリー選手権(WRC)で勝利することを追い求めたハイパフォーマンスモデルです。
「モータースポーツ用の車両を市販化する」というトヨタでは初の発想で開発したモデルで、スポーツカーとして「空力、軽量、高剛性」を追求した車両パッケージだといいます。
プラットフォームにはTNGAのスポーツ4WDプラットフォームを採用し、WRCの現場からのフィードバックを踏まえ、バランスの取れた高剛性ボディを実現するとともに、前後のサスペンションジオメトリ(位置関係)を最適化しました。
ボディはヤリスとは異なり、フロントフェイスには共通性を感じさせながらも、低く抑えたルーフや大きく盛り上がった前後フェンダーに加え、後部ドアのない3ドアとしたことで空力性能に配慮しています。
さらに、ボンネットやトランクリッド、ドアパネルには軽量なアルミ素材を用い、ルーフには複合素材CFRPのパネルを採用。徹底した軽量化を図っています。
現在販売中のモデルは「RZ」と「RZ “High performance”」「RS」の3タイプで、そのうち最安モデルとなるRSの価格(消費税込)は265万円と300万円を大幅に切る割安な設定となっています。
一方で、RSはRZ系とは全く違った味付けになっており、「誰もが気軽にGRヤリスの走りを楽しめるモデル」と説明されています。
したがってパワートレインも大きく異なり、RZ系の1.6リッターターボエンジン&6MTにスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を組み合わせるものではなく、ヤリス通常モデルと同様の1.5リッターダイナミックフォースエンジンを搭載。
最大出力は120馬力・最大トルク145Nmと控えめなスペックを持ち、さらにトランスミッションもCVTが採用され、駆動方式もFF(前輪駆動)です。
また、ブレーキも大径の対向2/4ポット強化ブレーキではなく、通常のディスク(フロントのみベンチレーテッドディスク)を装備。空冷インタークーラーは装備されていません。
スポーツ走行に関わる多くの装備は省略されていますが、その一方でフロント・リアのサスペンションは専用チューニングが施されているほか、ステアリングにはパドルシフトを装備。
ボディ自体も共通しており、高い剛性やハンドリング性能はそのまま味わうことができます。
ストレート加速など、絶対的なパワーではRZとRSで大きく離れてはいますが、タイトなコーナーやワインディングではRSでも十分に楽しむことができそうです。
街乗りならRSで十分だと思う
ボディやシャシーはRZと同じだし、バーゲンプライスだよ