うっかりミスで「クルマに傷が…」どの程度なら自分で直せる? 間違ってる人が多い!? 正しい傷の補修方法とは

多くの人が間違っている「タッチアップ」と「コンパウンド」の使い方

 うっかりミスでクルマを傷つけてしまったとき、できだけ早く、しかも安く直したいと思うのは当然です。そこで思いつくのが、手軽にポイント塗装ができる「タッチアップ」と塗装面を研磨剤で磨く「コンパウンド」です。

 しかし、タッチアップとコンパウンドは手軽そうに見えるものの、自分でやってみるとプロのようにキレイ仕上がらない場合がほとんど。逆に悪目立ちしてしまうこともありますが、これは製品が良くないのか、それとも使い手側の問題でしょうか。

意外と難しいタッチアップでの補修
意外と難しいタッチアップでの補修

「はっきりいえば、多くの人が上手に使いこなせていません。

 まずタッチアップですが、乾くと予想よりもはるかに薄く仕上がるのですが、慣れていない人が塗ると、傷の深さに対して塗料の盛りかたが足りないのです」(T整備士)

 正しくタッチアップの仕方は、塗料のはみ出しを最小限にしつつ、傷の深さが埋まるまで塗料を重ね塗りします。それではじめて傷によってできた塗装面の溝がある程度目立たなくなります。

 多くの人が一度で傷が消えると思い込みがちですが、実は何度も手間がかかる作業だといいます。

 また、タッチアップ以上に簡単そうに見えて、実は難しいのがコンパウンドの使用です。

 市販のコンパウンドは、目の細かさによって「粗め・中間・細かめ」などがあり、まずは粗めのコンパウンドで表面を削ろうとする人が多いのですが、これは本来やる必要のない塗装面にまで新しい傷をつけてしまい、余計に傷を広げてしまうことになるのです。

 T整備士いわく、コンパウンドは細かいものから傷が目立たなくなるのか試しつつ、少しずつ粗めにしていくのが正しい使い方で、粗い目のコンパウンドから使うのは、まったくの間違いなのだそうです。

「市販品では、細かい目のコンパウンドに『仕上げ用』と記載されているので勘違いしがちなのですが、実際は目の細かいほうから使用していくことで傷の深さや程度を見極める必要があります」(T整備士)

※ ※ ※

 下地が見えるほど傷が深すぎたり、塗装面にヒビが入ったり割れた線が入ってしまった場合や、へこみが目立つ場合はやはりプロに補修をお願いすべきです。

 走行中にできた軽微な傷であれば、ヘタにタッチアップやコンパウンドを使うより、コーティング剤などでカバーするほうが目立たなくなることも多く、こちらもプロに相談してみると良いでしょう。

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