なぜトヨタの未発売ミニバン「シエナ」が都内に現れた? アンテナ多数のテストカーの正体、ソフトバンクに聞いてみた!

なぜトヨタ「シエナ」が使われた? ソフトバンクが自動運転に取り組む経緯とは

 このような自動運転技術についてソフトバンクは次のように話しています。

ーー ソフトバンクが自動運転技術を始めた経緯を教えてください。

 社会実装を見据えて研究を行うソフトバンクとして、当社の新しい技術やケイパビリティを活用することで、交通全般や地方が抱える社会課題の解決に寄与できるのではと考えたためです。

 自動運転の普及には、遠隔監視や大規模運用を支えるシステムなど、運用面での課題も大きいです。

 そのため、通信事業者としてネットワークの構築や監視、運用を行ってきたノウハウと、開発中の新しい技術のシナジーがこれらの課題解決の一助になると考えています。

 今回、当社は自動運転技術自体ではなく、自動運転の運行を円滑に行うための、AIを活用した車両の遠隔監視や、運行支援システムの開発、デジタルツインを活用したシミュレーションによる走行経路の自動設計などの役割を担っています

ーー 実証実験について現状の進捗状況を教えてください。

 2023年6月末まで実証を行い、その後実証で得られた結果を今後の研究開発に生かしていきます。

自動運転には様々な課題が伴う… それを解決するべくソフトバンクをはじめ様々な企業や団体が研究開発をしている(画像出典:ソフトバンク株式会社)
自動運転には様々な課題が伴う… それを解決するべくソフトバンクをはじめ様々な企業や団体が研究開発をしている(画像出典:ソフトバンク株式会社)

ーー 今回日本で未発売のトヨタ「シエナ」が使われている理由を教えてください。

 さまざまな検討を重ねた結果、本実証で最適な車両を選定しました。

※ ※ ※

 なお今回の車両について、トヨタは「シエナは海外にて自動運転車のテストカーに採用されているケースもあり、今回は車両の提供をしています」と話しています。

 そんなソフトバンクとトヨタですが、両社の共同出資により設立した「MONET Technologies」で新しいモビリティサービスやMaaSビジネスの実現に向けた取り組みを行っています。

 さらにソフトバンクではグループ会社「BOLDLY」でも自動運転バスなど様々な車両を用いて実証実験を行っており、今後の自動運転の技術革新に期待が寄せられます。

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