車の「オーバーヒート」なぜ起こる? 「経年車」では“他人事”じゃない! トラブル発生時の対処法は?
オーバーヒートしたらどうする?
では、クルマの運転時にオーバーヒートを起こした場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。前出の整備士は次のように話します。
「エンジンがオーバーヒートしたら、もし温度が下がってもエンジンをかけないようにしてください。
一度オーバーヒートを起こすと、エンジンに何かしらの異常が発生している可能性があります。そのため、クルマを動かさずにレッカーを手配することを推奨します」
もし、異音や異臭を感じた場合はオーバーヒートだけでなく様々なトラブルの可能性があります。これらの症状に加え、エンジン水温計が振り切っていたり、水温警告灯が点灯したりする場合はオーバーヒートの可能性が高いです。
こうした状況の場合、まずはハザードを点灯させて路肩に寄せるなど、交通状況に応じて焦らずに安全な場所にクルマを停止させましょう。
エンジン停止後はボンネットを開け、風を取り入れて冷却するとともに、ファンが回っているか、冷却水が漏れていたり吹き出していたりしないかを点検します。
ファンが停止していたり、冷却水が吹き出していたりする場合はただちにエンジンを止めますが、このような症状がない場合はエンジンをかけたままにし、冷却水の循環を促します。
なお、AC(エアコン)スイッチをオフにして暖房を最高温度・最大風量に設定することで、水温を素早く下げられることがあります。
一方で、停止後に水温が下がってきても、そもそも冷却系統が異常をきたしていたり、エンジンに熱のダメージが加わったことには変わりないので、整備工場での点検は必須です。
ではオーバーヒートを予防するためには、どのようなメンテナンスをすれば良いのでしょうか。
まずは、冷却系統の要である冷却水やエンジンオイルが規定量入っているか確認しましょう。
冷却水やエンジンオイルが減っている場合は補充しますが、通常であればこれらが大幅に減ることはないので、極端に減っている場合はどこかで漏れている可能性が高いです。
冷却水などの漏れは、クルマの下回りや駐車場の地面を見るとわかりやすいのですが、近年では燃費対策などにより下部にアンダーカバーが装着されていることもあり確認が難しくなっています。
チェックをして、冷却水やオイルが極端に減っているようであれば、できるだけ早く近くの整備工場で点検してもらいましょう。
また、普段からメーター内にある水温計に注意を払っておけば、最悪の事態を避けられる可能性が高いです。
ただし、事前に点検してもラジエーターの電動ファンが突発的に作動しなくなるなど、急な冷却系統の不具合でオーバーヒートになることは十分に考えられます。
トラブル時に慌てないように、各種警告灯の種類や日常点検、対処の仕方を確認しておくとよいでしょう。
そういえば、昔はラジエーターやパイプなどの腐食による穴を塞ぐ補修材ってのがありまして、漏れているところに詰まって塞ぐって仕組みのやつ。
おが屑みたいなの入ってましたけど、逆に余計な所が詰まりそうで怖かったですね。昔はそうでもなかったのですが、今のラジエーター液漏れって殆どが融雪剤(塩)による腐食ですね。定期的に下回り洗車が必要そうです。